2023年2月25日土曜日

CP+2023:実際に OM-1 に”あの”レンズつけてみた感想

CP+2023は4年ぶりの開催です。まだ触ってなかったレンズを中心にOM-1で試してきました。

シグマ 56mm F1.4 DC DN | Contemporary

4年前、Eマウント用に心を奪われて以来、ずっとレンズ沼の誘いから遠ざけてきたレンズです。日々、「見ざる聞かざる言わざる」と呪文を唱え続けていたが、どうしても確認せざるを得ない状況になった。

ところが、シグマブースのタッチアンドトライコーナーに行くと、LマウントとEマウント用がずらりと並んでいる。


そうだよね、もうマイクロフォーサーズなんて興味ないよね、と私は立ち去ろうとした。

すると友人が一言、

マイクロフォーサーズのレンズはありますか

SIGMAスタッフ「ありますよ〜♪」


あるの!?!?

さっそく56mmをお願いしてOM-1に装着する。まず瞬時に合焦するAFの速度に驚いた。OM-1に装着した見た目もよい。なんという相性の良さだろうか。これなら夜の”茶助"を完璧に捉えることができるだろう。










簡易ながらも防塵防滴対応なのも嬉しい仕様だ。これで対抗馬のノクチクロンは脱落する。(その後、ノクチクロンの凄さを知ることになるのだが・・)

56mmは軽量だし、少し離れた位置から猫を撮影するのにぴったりな焦点距離だと思う。お値段はヨドバシで¥49,500(税込)という驚きの価格設定で、2023年4月にはZマウント用が追加されます。

Zマウント用

 

とても満足したので「ありがとうございました」とSIGMAスタッフに伝える。「ぜひよろしくお願います!」という明るい笑顔に、これはもう年貢の納め時かと私は思った。

ところで、シグマの山木社長はマイクロフォーサーズの現状を心配しています。


  • 私たちはまだいくつかのリファレンスを持っており、カタログに残しておくつもりです。しかし、今のところ、新しいマイクロフォーサーズレンズの開発は計画していません。このフォーマットの需要が非常に減少しているため、このエコシステムのために真新しいレンズを開発することは非常に困難なのです。

    しかし、マイクロフォーサーズには多くの利点があり、特にそのコンパクトさが魅力だと思います。個人的には、とても気に入っています。しかし、現時点では、APS-C(ちなみにこれも衰退している)と並んで、明らかにフルサイズを支持する流れになっています。

    OM SYSTEMの新しいボディの登場で需要が安定するといいのですが、
    シグマのマイクロフォーサーズレンズは大きく減少する傾向にあります。しかし、OM SYSTEMは新しいボディとレンズで良い結果を出しているようです。ですから、マイクロフォーサーズの需要は今後も存在し続けると確信しています
    」(2023、Photo trend:「山木社長インタビュー」より)

 

この悩みをAIに聞いてみました。


  • フルサイズのレンズがマイクロフォーサーズ・APS-C用のレンズよりも売れる理由はいくつか考えられます。

    1. 画質の要求が高いユーザーが増えている

    フルサイズセンサーのカメラは、高画質な写真を撮影できるため、プロフェッショナルやセミプロのカメラマン、または画質にこだわるユーザーの需要が高まっています。

    1. フルサイズのカメラが普及している

    フルサイズのカメラが普及するにつれて、その周辺機器であるレンズの需要も増加しています。また、フルサイズカメラが普及することで、それ以外のサイズのカメラの需要が減少している可能性もあります。

    1. レンズの互換性があるため

    一部のユーザーは、フルサイズ用のレンズをAPS-C用のカメラにも使用したいと考えることがあります。フルサイズ用のレンズは、APS-C用のカメラに使うことができるため、その需要もあるかもしれません

 



何かにそっくりだと思ったらプレイステーションと任天堂や、格闘技とプロレスの関係に似ていますね。フルサイズとマイクロフォーサーズは、似ているようで全くの別もの。任天堂はWiiリモコンやSwitchなどの体を動かすという新しい体験を生み出し、プロレスは人間ドラマを紡いで状況を打破しました。

写真は画質が全てではないけれど、私にとってマイクロフォーサーズは十分すぎる画質です。確かにLUMIXやOMのレンズはカメラと連携する機能が豊富にあり魅力的です。もっとシグマのMFTレンズが欲しくなるためには、どうすればよいか、、、

私は防塵防滴のパンケーキレンズや、ZUIKOやコシナのような鏡胴にこだわったAFレンズをMADE IN JAPANのシグマに開発して欲しいなと思います。

小さいレンズこそ、トルクや精密さを打ち出して欲しい。「45mm F2.8 DG DN | Contemporar」のような・・・しかし、それは叶わぬ夢なのかもしれません。





M.ZUIKO 90mm F3.5 Macro IS PRO

シンプル is the best? ここはCP+2011のオリンパスブースかと目を疑う。青い布も見当たりません。



カメラの分解図や断面図の展示もなくて寂しかった。もう需要がないのでしょうか。落ち込んでもしょうがないので、現在「OM SYSTEM PLAZA」に展示している150-400mmの断面図の写真を貼っておきます(笑)

2023年2月22日(水)10時より再販スタート!

 

触るとご利益があると言われている150-400mmの鏡胴をなでなでとお触りしたあと、次に向かったのは昨年から注目していた90mmマクロです。

まず、思っていたよりかなりコンパクトに見える。レンズを外すと MADE IN VIETNAM の文字。そして、見た目よりとても軽い。レンズフードは「M.40-150mm F4.0 PRO」と共通で逆差しもOKです。

MFクラッチ音は軽め

 

「自分のOM-1に装着してもよいですか」と質問すると、中央のレンズ体感コーナーでお願いしますとのこと。しばらく待っていると順番がきたので90mmマクロを希望してOM-1に装着。フォーカスリミットスイッチを0.25m-∞にして、会場の風景にピントを合わせることができた。



次にスーパーマクロにスイッチを切り替えて、テーブルに置かれたフライフィッシング用の毛ばりを狙う。それはもう想像を超えるスーパーズーム。遠くのものを一瞬で引き寄せる超望遠レンズM.100-400mmにも相当驚いたけれど、それに似た動作を小さな世界で実現する。

 

AF-ONで・・


ぎゅいーーんとドアップに!






MC-20装着時

続いてMC-20をお願いする。ネットで少し批判的なレビューと、信頼する人たちの「問題ない」という両方の意見があったからだ。

OM-1とレンズによる5軸シンクロ手ぶれ補正に助けられて、最後まで手持ち撮影できた。しかし、どこまで寄れるかは最後まで感覚を掴めず。初めてのことで、かなり戸惑うことになった。

これを私は顕微鏡モードと名付けた。MC-20装着時に至近距離を接写するときは、OM-1を三脚に載せて、じっくりピント合わせをする方が楽しいかも。







 

また、少し離れた位置にある花を狙ったところ、真っ暗な背景に花が浮かび上がる面白いイメージを撮ることができた。顕微鏡モードで少し離れた位置を狙う場合は待ったく問題なし。むしろ、強力な武器としてのメリットしか思いつかない。


 


現在、90mmマクロはOM-1の売上にも貢献する大人気レンズとなっている。納期は約3ヶ月待ちとのことです。




LAOWAのMFTシリーズ

CP+2018で初めて「LAOWA 7.5mm F2 MFT」を見た時、それはそれは小さなブースでした。先入観にとらわれない欧米のフォーラムでは「MFTのお気に入りレンズ」のトピックでLAOWAの名前を見ることが増えつつあり、サイトロンジャパンと手を組むことで注目すべきメーカーへと変わりつつある。

MFTシネレンズ群(CP+2022情報)
 

シネレンズを触るのは初めて。以前、「CCTV用(監視カメラ)」のレンズで遊んだことがあるが、同じようにトルクのないMFレンズというのが第一印象。ピントリングが手動で調整しやすい構造になっています。



スチル用もすべてMFレンズで、ほとんどのレンズに電子接点が搭載されている。EXIF情報はもちろん、OM-1のダイヤルで簡単にF値を変えられるため、最初の1本は電子接点付きを狙うのがお勧めと思います。


  • LAOWA Argus 18mm F0.95 MFT APO(電子接点なし)
 
2023年1月20日(金)発売!
  • レンズ構成:8群14枚
  • 絞り羽根枚数:9枚
  • 最短撮影距離:20cm
  • 最大撮影倍率:0.15倍
  • フィルター径:Ø62mm 
  • 最大径x全長:80 x 83mm
  • 質量:500g






 
  • LAOWA 50mm F2.8 2x ULTRA MACRO APO(電子接点付き)



  • レンズ構成:10群14枚
  • 絞り羽根枚数:7枚
  • 最短撮影距離:13.5cm
  • 最大撮影倍率:2倍
  • フィルター径:Ø49mm 
  • 最大径x全長:53.5 × 79mm
  • 質量:240g










  • LAOWA 6mm F2 ZERO-D MFT(電子接点付き)
     

2/23(木)発売!

  • レンズ構成:3群13枚
  • 絞り羽根枚数:5枚
  • 最短撮影距離:9cm
  • 最大撮影倍率:0.18倍
  • フィルター径:Ø58mm 
  • 最大径x全長:61 × 52mm
  • 質量:188g









  • LAOWA 10mm F2 ZERO-D MFT(電子接点付き)

フードが回ってた・・

  • レンズ構成:7群11枚
  • 絞り羽根枚数:5枚
  • 最短撮影距離:12cm
  • 最大撮影倍率:0.15倍
  • フィルター径:Ø46mm 
  • 最大径x全長:53 × 41mm
  • 質量:125g





  • LAOWA 7.5mm F2 MFT II(電子接点付き)


  • レンズ構成:9群13枚
  • 絞り羽根枚数:7枚
  • 最短撮影距離:12cm
  • 最大撮影倍率:0.11倍
  • フィルター径:Ø46mm 
  • 最大径x全長:53 × 41mm
  • 質量:170g



  • LAOWA 4mm F2.8 Fisheye MFT(電子接点なし)



  • レンズ構成:6群7枚
  • 絞り羽根枚数:7枚
  • 最短撮影距離:8cm
  • 最大撮影倍率:0.11倍
  • 最大径x全長:45.2 × 25.5mm
  • 質量:135g




バリエーションに富んだマイクロフォーサーズレンズのラインナップを維持しているのは見事の一言。一番の驚きは、最も似合うであろう「LAOWA 10mm F4 cookie(電子接点なし)」のマイクロフォーサーズ用が発売されていない事だ。世の中、なかなか上手くいかないものですね。


 

飯島さんは主に7.5mm 2型と10mm F2を中心に撮影されています。そういえば、10mmがやたらとOM-1に似合ってました。いやー参った。なんの呪文を唱えればいいでしょう。あと50mm F2.8 ULTRA MACROが一本あると、日常の記録が楽しくなりそう。



その他のレンズなど

久しぶりのCP+で止まらなくなって、各ブースで今の悩みを中の人と相談しながら試しました。以下、リンク先の記事に追記してあります。 

 
シグマ 16mm F1.4とM.ZUIKO 25mm F1.2の写りが素晴らしく、室内撮りでは最高の部類に入るレンズのような気がする。


写真:OM-1 + 17mm F1.2、GM1 + 17mm F1.8