Q. 私は最近、オリンパスOM-1 Mark llといくつかのProレンズを購入しました。これは4/3の世界への最初の進出だ。他のフォーマットでは多くの経験があり、写真業界では高度なスキルを持っている。
オリンパスの豊富な機能セットには拍手を送りたいし、購入の決め手にもなったが、画質には圧倒された。低ISOでも思ったよりノイズがひどく、ノイズ除去ソフトを常用しなければ、さらに不満が募るだろう。解像度は当然、私が以前使っていたFFカメラ、例えばキヤノン5D Mark IVやAPS-Cの富士フイルムX-T3には及ばない。おそらく、私は期待しすぎているか、不可能を求めているのだろう!この多くは、大きくプリントすることだけが重要なのかもしれないが、27 Macで編集・処理する際には、間違った選択をしてしまったかもしれないと感じている。Johnny Gregg, 21 July, 2024
A. カレーは食べた?それが問題なのかもしれない。Popcorn ready
FF→M43移行問題
いきなり秀逸な返しに思わず笑ってしまったんですけれども、このスレッドには多くの返信が送られました。そして、投稿者のJohnny Greggさんがグッドアンサーに選んだのは、danartさんの回答です。
A. ジョニーさん、こんにちは。すべてのスレッドを読んでいないので、他の人が言ったことを繰り返しているかもしれませんが、同じような移行を経験したのでシェアします。最初はフルフレームとマイクロフォーサーズ(M43)を併用して撮影していましたが、現在は完全にM43に移行しました。
M43の違いは、少し異なる撮影方法を必要とすることです。できるだけヒストグラム内でETTR(右に露出)を練習するか、ハイライト/シャドウの警告をオンにして露出をガイドすることが必要です。EVFのハイライト警告のデフォルト設定よりもハイライトの許容量が大きいですが、感度を調整することができます。
拡張ISOについて、ここで言われていることとは逆に、クリーンなファイルが得られますし、拡張低ISOゾーンでダイナミックレンジを失うというのは誤りです。ハイライトに注意する必要がありますが、拡張モードは実際にはETTRを簡略化したものに過ぎません。カメラが露出オーバーにしてから露出を暗くしてくれます。ハイライトを保存するために撮影すれば、私の経験ではネイティブのベースISOよりもクリーンなシャドウノイズが得られます。
基本的に、M43はフルフレームと比較して露出アンダーをポストプロセスでのファイルの引き上げにはあまり寛容ではありません。フルフレームははるかに寛容です。
シーンに適したISOで常に撮影し、できるだけ多くの光をセンサーに当てるようにしてください。このプロセスが自動化されると、結果ははるかにクリーンになり、印刷目的ではほとんど違いがなくなりました。必要な場合にはAdobe Camera Rawでノイズ除去を使用しますが、ベースや低ISOでは必ずしも必要ではありません。ISOを上げた場合にフルフレームが提供する2ストップのギャップを埋めるために使用しています。私はAdobe Camera Raw/Photoshop/Lightroomが最も自然な出力を提供すると感じます。
DXOやOM Workspaceも試しましたが、ファイルが少しプラスチックのように感じました。私はより有機的な見た目を好み、Adobe Camera Rawが私の好みに最適です。M43の撮影方法や処理方法を把握した後、私はフルフレームを使用しなくなり、完全にM43に移行しました。これには、より小さなキットでの撮影を楽しむことが大きく影響しました。失望しないでください。あなたが見ている違いのほとんどはシステムの調整によるものです。danart
考察
投稿者はマイクロフォーサーズで撮影したRAWファイルの露出アンダーの部分を持ち上げたときのカラーノイズのことを言っているのかもしれませんね。しかし、ETTRせずに適正露出で撮影したOM-1のRAWデータの暗部を持ち上げたからって、そんなにノイズが出たかなあという印象です。
超低照度環境のRAWファイルなら頷きますけど。そうですね、その場合はETTRは有効でした。DPReviewラボテストの不思議
その後、自分でもやってみようと自宅に低照度環境を作ってみました。DPReviewのE-M1 Mark IIのRAWデータは赤いカラーノイズが酷くて驚いたのですが、我が家では再現できず。
しかし、星景写真などで、どうしても暗部を持ち上げる必要があるときに、ノイズが目立つと思ったら今はAIでスタック処理をすれば回避できるので、今後は「HDR HEIC」のような新しいファイル形式を提供するのはどうだろうか。明暗差が激しい海や山などのシーンで撮るときはその圧縮ファイル形式を選ぶと思いますし、後処理が不要になるので楽ちんで嬉しいなと思います。
もしくは、RAWファイルを元にHDR HEIC現像する機能をOM Workspaceに追加して欲しいですね。
ISO16000
話は変わりますが、OM-1 Mark IIが発売されたとき、DPReviewの「ISO16000の作例」には大変驚きました。
OM-1 Mark II + M.150-600mm F5.0-6.3 at 358mm, 1/1000s, f6.3, ISO16000, -0.7 EV |
Source: DPReview |
上記は、OM-1 Mark IIのRAWデータと、市販のAI-NRの比較になります。焦点距離358mmの位置にいるオオワシの羽毛や目の斑点まで写っている。これらのファイルをRAWアナライザーで分析すると、画像の輝度分布のパターンが保持された状態で、ビット深度が12bitから16bitへ拡張されていることが分かります。
RAWアナライザーによる ORFとXD2s-DNGのヒストグラム比較 |
JPEGとAI-NRの比較
OM-1 Mark II HEIC(SDR変換) |
ISO20000
DPreviewのサンプル画像の中には「ISO20000の作例」もあります。羽毛が潰れてしまっているので、ISO20000はちょっと使いたくない感じです。これでは画像をトリミングしたいときに利用できない。at 429mm, 1/1000s, F6.3, ISO20000, -0.7 EV |
(参考)歴代のISOオート上限
- 2012 OM-D E-M5 :ISO1600
- 2016 E-M1 Mark II :ISO6400
- 2024 OM-1 Mark II:ISO25600