2023年8月14日月曜日

初代OM-D E-M1とスターエンハンサーで夜景スナップを楽しむ

OM-1との組み合わせで確かな感触を得たサイトロンジャパンの光害カットフィルター「スターエンハンサー」ですが、今回は別のボディに変えて江ノ島周辺をナイトスナップしてきました。

主な仕様

  • 光害カット方式:色ガラス吸収タイプ
  • 光害カット波長:ナトリウム灯、水銀灯
  • 露出倍数:1/3絞り
  • 星座強調:プロソフトンクリア相当
  • 大きさ:4x60mm (ねじ部を除く、58mmの場合)
  • 質量: 13g

 

 

 

基本情報

  • 製品名:スターエンハンサー
  • 希望小売価格8,316円@Amazon(58mmの場合)
  • 発売日:2023年5月19日



外観

5/8から新型コロナウイルス感染症の位置付けが「5類」になりました。WEBカメラとしての活躍の場がだいぶ減ってきたので、ナイトウォークのお供は「初代OM-D E-M1」を選んでみました。
 
レンズはLEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4IIをチョイス

 

手に持った感触は「軽い」の一言。このまま計りに置いてみると710gです。台風7号が接近中のため、防塵防滴仕様の組み合わせとしました。ちなみに、近くにあった「OM-1+ 50mm F1.8(LTII)」は932gでした。

 


試写

台風7号は堺市付近を通過する予報に変わり、関東地方は雨がザーッと降ったり止んだりの繰り返しです。20時頃にまたピタッと止んだので、この瞬間を狙ってお出かけスタートです。

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/80 F1.4 ISO1250 -3EV

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/10 F1.4 ISO1600 -3EV

 

今回は、比較用としてNEEWERの光害カットフィルターを入手してみました。夜景スナップ用途としてはスターエンハンサーの方が優勢で、AWB、ISO AUTOの設定で綺麗に仕上がる。一方、NEEWERの光害カットフィルターによる撮影結果は、従来と大きく変わらない印象です。カメラを三脚に乗せてWBなどを調整しながら長秒撮影すべきなのかも。ということで、軍配はまたもやスターエンハンサーの勝利。以降も全て「スターエンハンサー」で撮影した写真になります。




E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/60 F1.4 ISO320 -3.7EV

 

初代E-M1のボディ内手ぶれ補正の性能は約4段です。購入当時の記憶が蘇り、シャッタースピードは0.3秒以上を心がけました。



SH測光 VS HI測光

肉眼の世界は、SH測光で撮影した写真が近い。しかし、写真の仕上がりは地味です。多少ISO感度が上がってもHI測光で撮るのが最近の好みです。

OM-DでISO感度を上げることに抵抗がなくなったのは、昨今のRAW現像アプリに搭載されているAIノイズリダクションが、学習システムの進化によって飛躍的に性能が向上したことも理由の1つです。といいつつも、ISO感度のオート上限は1600にしています。

 

HI測光のバックナンバー


E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/30 F1.4 ISO1600 -3.7EV

 

Pixelmator ProのAIノイズリダクションについては、最近のアップデートで再設計されて大幅に改善したとニュースがありました。これはまた別の機会に検証してみたいと思います。



E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/5 F1.4 ISO1600 -3.7EV

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/60 F1.4 ISO1250 -3EV

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 0.5 F1.4 ISO1600 -3EV

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/5 F1.4 ISO1600 -3EV

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/60 F1.4 ISO1250 -3EV

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/5 F1.4 ISO1600 -3EV



LEE soft no.3

過去に常用していた「LEE soft no.3」と比較すると、スターエンハンサーは控えめなソフト効果。建物が滲むこともなく好印象です。ボケ量が多い場面では幻想的な仕上がりになることもあり、面白い結果となりました。RAW現像アプリのかすみ除去や鮮明度の調節バーで強度を変えられる程度の自然なソフト効果です。

 

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/30 F1.4 ISO1600 -3EV

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/6 F1.4 ISO1600 -3EV

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/20 F1.4 ISO1600 -3EV

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/20 F1.4 ISO1600 -3EV


E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/80 F1.4 ISO640 -3EV

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/4 F1.4 ISO1600 -3EV


初代E-M1は夜が苦手?

初代E-M1による低照度の撮影は、OM-D E-M5、E-M1 Mark II、OM-1よりも苦手意識がありました。同じ設定にして撮り比べると、E-M1だけ色合いやノイズなどが好みの仕上りにならず、これはセンサーの違いによるものと諦めていました。

しかし今回、初代E-M1でもスターエンハンサーの謳い文句通りの効果を得られました。撮って出しでこの仕上がりであれば、なんの不満もありません。

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/80 F1.4 ISO400 -3EV

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/80 F1.4 ISO320 -3EV

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/80 F1.4 ISO1600 -3EV

E-M1 LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4 II at 1/80 F1.4 ISO200 -1EV


OM-1でスターエンハンサーを使用したあとに、「このフィルターがあれば、E-M1による夜景スナップに有効かも」と考えていました。それは期待通りの仕上がりとなった。ということは、E-M1は他のOM-Dシリーズよりもナトリウム灯や水銀灯の波長に影響されやすい傾向がある、ということなのでしょうか。