2023年4月5日水曜日

1981年製造のZUIKO MC AUTO−S 50mm F1.8(LTII)で浜辺を撮る

中一光学の「Lens Turbo II」を購入してから久しぶりにMF撮影に夢中です。FRレンズとOMレンズの組み合わせで、室内や街角スナップはある程度使えることが分かりました。では、強烈な日差しの中ではどうなるのか、江ノ島で試してきました。

主な仕様

  • レンズ構成4群6枚
  • 最短撮影距離:0.45m
  • 最大撮影倍率:0.15倍
  • フィルター径49mm
  • 最大径x全長φ61 x 32mm
  • 質量165g
 
 

基本情報

  • 製品名:OLYMPUS ZUIKO MC AUTO-S 50mm F1.8
  • 希望小売価格:18,500円、中古相場2,000〜9,000円
  • 発売日:1979年6月
  • Exif登録ダウンロード
 
オリンパスOM標準レンズ製造年表」によると、本レンズはOM10〜OM20のキットレンズとして発売されたバージョンであると予想されます。
 
 
 

最適なカメラの設定を探す

過去の「浜辺で撮影した設定」を思い出しながらの撮影でした。開放絞りのまま撮りたいので電子シャッターにしよう、日差しが強いのでスポット測光中心で行こうとか。撮影中は階調オートとデイドリームIIを思い出せず。基本はNaturalの撮って出し。後述するピントをずらした写真だけは、RAW現像ソフトでグリーンフリンジを薄めています。





色収差

逆光で大口径レンズの特徴であるパープルフリンジが出ました。開放絞りでは露出オーバーの写真に出やすい傾向だ。しかし、人物の一部輪郭だけに出るだけで、あまり写真全体に悪さをしない。露出を適正値にするか、RAW現像ソフトで簡単に消せるレベルです。後日、パープルフリンジは、後玉が原因と判明しました

ARコート付きのOM-1とZUIKO MC AUTO−S 50mm F1.8の組み合わせは、優秀な部類の描写性能と言える。以前、ARコート無しのE-M1と、モノコートのZUIKO AUTO-T 135mm F3.5で海を撮ったら全部真っ赤になって絶望したことがあるが、OM-1に135mm F3.5を付けたらどうなるか。後日検証してみたいと思います。→検証しました











MF撮影

フォーカスピーキングをONに撮影していると、ピントをずらして撮影することで、新たな写真表現ができることに気づいた。また、風景写真でF16に絞ったあと、(僅かではあるが)EVF画面の手前から遠方までピントを調整できることにハッとした。これまでは「F8に絞って遠方にAFを合わせればOK」と、かなり雑な考えで撮影していたことを反省。ただしピントをずらすと、グリーンフリンジが出やすい傾向がある。この写真は、DxO PureRAW 3でフリンジを減少させました。






ダイヤモンド富士

この日は、なんとダイヤモンド富士が見れる日でした。主にスポット測光、F8で撮影しました。


OM SYSTEM OM-1 ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 at 1/250 ISO200

OM SYSTEM OM-1 ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 at 1/1000 ISO200 +2EV

OM SYSTEM OM-1 ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 at 1/1000 ISO200 +2.3EV

OM SYSTEM OM-1 ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 at 1/2000 ISO200 +0.3EV

OM SYSTEM OM-1 ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 at 1/1000 ISO200 0EV


その後、色々とサイト巡りをして、ダイヤモンド富士は一年中撮影できる事を知りました。次の機会は超望遠レンズで狙ってみようかな。

 
 

36mm F1.3で撮影する楽しさ

OM-1のレンズ情報登録のF値の設定は、F1.3にしています。つまりこのレンズは、日が沈んでもノクチクロンと同様に低ISO感度のまま撮影を継続することができる。FRレンズの謳い文句に嘘、偽りなしで、これは参りました。しかし、僅かにボケさせる写真表現が、こんなにも楽しいものだとは、、、

マイクロフォーサーズで、小型軽量かつ電子接点付きの35mm F1.4のレンズが出たら欲しいかも。各社、そんな余裕はないかもしれませんが。

OM SYSTEM OM-1 ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 at 1/6400 F1.3 ISO200 -0.7EV

OM SYSTEM OM-1 ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 at 1/200 F1.3 ISO200 0EV

OM SYSTEM OM-1 ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 at 1/100 F1.3 ISO250 -0.7EV

OM SYSTEM OM-1 ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 at 1/2000 F1.3 ISO200 +0.3EV

OM SYSTEM OM-1 ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 at 1/1250 F1.3 ISO200 -0.3EV

OM SYSTEM OM-1 ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 at 1/100 F1.3 ISO320 0EV


 

50mmレンズあれこれ

マイクロフォーサーズで立体感のあるボケ表現を楽しむときに、家猫や街角スナップでは35mm F1.4を使うといい感じになることが分かった。FRレンズ付きであればEF/OMマウントの50mm F1.8前後のレンズを選べば良いことになる。他にも当たりのレンズはあるだろうか。

 

  • ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8(銀枠、モノコート初期型, Flickr
  • ZUIKO MC AUTO-S 50mm F1.8(本記事、動作確認済, Flickr
  • ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F2(Flickr
     

以下は、明るくなりすぎるため未知数。海外の口コミによると、EFレンズは当然ながらメタボーンズ製を推す人が多い。LTIIは、過去に「製造品質の問題」が色々とあったみたい。

 

  • Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 ZE(Flickr
  • キヤノン EF50mm F1.2L USM(Flickr
  • キヤノン EF50mm F1.4 USM(Flickr
  • シグマ 50mm F1.4 DG HSM(Flickr
  • ZUIKO AUTO-S 50mm F1.2(Flickr
  • ZUIKO AUTO-S 50mm F1.4(Flickr

 

キヤノンEFマウントというのは、デジタル一眼レフ時代のオールドレンズ母艦として多くのメーカーのレンズをサポートすることができるマウントです。具体的には、NF-EOS、CY-EOS、LR-EOSなど。これらのマウントアダプターがあれば、LTIIを経由して、数々の名玉をマイクロフォーサーズのカメラに装着できるようになります。

 

 

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