2023年4月9日日曜日

E.ZUIKO AUTO-T 135mm F3.5 逆光テスト

前回、江ノ島でOM-1とZUIKO MC AUTO-S 50mm F1.8+LTIIの試写をしました。結果は上々だったが、モノコートのOMレンズではどうなるか。自宅で簡易テストを行ってみました。

 

OM-D E-M1

まずは比較用として、初代E-M1に「ZUIKO AUTO-T 135mm F3.5」を付けて撮影しました。この結果を見て、8年前の「真っ赤な海」が蘇る。F8まで絞ると目立たなくなるが、E-M1のEVF(約236万ドット)だと撮影中にこの色収差に気づくことが難しい。例えば出先で良い写真が撮れたとする。ワクワクしながら帰宅後にPCにデータを読み込んだときに、初めてこの仕上がりに驚くことになるのだ。しかし、E-M1の写りは好き。

E-M1 ZUIKO AUTO-T 135mm F3.5 at 1/1600 F3.5 ISO200 +1EV



OM-D E-M1 Mark II

購入から6年が経過したE-M1 Mark IIで撮影。撮像センサー上にあるシールガラスにARコートが施されているため、色収差が大分減少している。近接はグリーンフリンジ、無限遠はパープルフリンジが強まる傾向があった。スマートフォンの小さな画面で見ると、E-M1の方が自然に見えるのが面白い。

E-M1MarkII ZUIKO AUTO-T 135mm F3.5 at 1/2500 F3.5 ISO200 -2EV


 


OM-1

昨年、OMDSサポートより「E-M1 Mark IIと同様に撮像センサー上にARコートが施されている」と確認済だが、色収差がE-M1よりも大幅に軽減されている。約576万ドットのEVFは大変見やすく、撮影先でF値を1段絞って色収差を消す消さないの判断が容易にできる。OM-1が、オールドレンズの母艦としても大変優れていることを再確認できた。

OM SYSTEM OM-1 ZUIKO AUTO-T 135mm F3.5 at 1/4000 F2.5 ISO200 -2.7EV

 

 

OM-1 + LTII

折角なのでLTII付きをテスト。98mm F2.5というレンズに生まれ変わる。(四隅が周辺減光しているが)画角が広がり、F値が1段上がることで、ZUIKO AUTO-T 135mm F3.5の使い勝手が向上する。本当に良くできたFRレンズアダプターです。ただし、アダプターのサイズはEFレンズ用のため少し大柄だ。OMレンズ専用品にすれば、鏡胴を一回り小さくしてOM-5にも似合うように作れると思う。しかし、これは贅沢な悩みでしょう。 

OM SYSTEM OM-1 ZUIKO AUTO-T 135mm F3.5 at 1/3200 98mm F2.5 ISO200 -2EV

 

 

ARコートの妙

LUMIX GM1やE-M1にPROレンズを組み合わせると「好みの写真」が撮れること。 E-M5やE-M1 Mark IIと25mm F1.4IIを組みわせると、大口径レンズ特有の「パープルフリンジ」が気になることが裏付けられた。

昨年からOM-1と25mm F1.4IIで撮影すると、若干ではあるけれどE-M1 Mark IIよりも落ち着いた描写に何か違和感を感じていた。なんと色収差が軽減されていたのだ。そういった微妙な変化を感じてはいたが、その優等生な描写に「つまらないな」と不満に思っていました。良いことなのに真逆に考えていたなんて、人間は本当に厄介な生き物です。