サイトロンジャパンとケンコートキナーから光害カットと星座強調効果を併せ持つ星景写真用の特殊フィルターが発売されました。
主な仕様
製品名 |
スターエンハンサー |
スターリーナイト プロソフトン |
メーカー |
サイトロンジャパン |
ケンコー・トキナー |
発売日 |
2023年5月19日 |
2023年7月7日 |
製造 |
日本(新潟胎内工場) |
日本 |
特設ページ |
||
ホワイトバランス |
AWB |
AWB, 蛍光灯 |
露出倍数 |
1/3絞り |
1/3絞り |
光害カット |
ナトリウム灯(589nm) 水銀灯(435, 546, 577nm) |
ナトリウム灯(589nm) 水銀灯(435, 546, 577nm) |
ソフト効果 |
プロソフトンクリア相当 |
プロソフトンクリア相当 |
58mm |
8,316円@Amazon |
8,780円@KTO |
52mm |
75,24円@Amazon |
7,580円@KTO |
ソフト効果度の比較:
- ソフト系フィルターは種類によって効果がそれぞれ微妙に異なります。
- 使用するレンズや被写体などの条件によって効果は変わるためあくまで目安です。
- 使用するレンズの焦点距離が長くなるほどソフト効果が強くなります。
外観
CP+2023のサイトロンブースで、新製品「スターエンハンサー」の説明を見て、これはいいなあと眺めていました。
ケンコー・トキナーのブースでも「スターリーナイト プロソフトン」は展示していたらしい。そのときは、「はいはい、光害カットフィルターの「スターリーナイト」 と「プロソフトン」ね〜と素通りしてしまった。
実は『スターリーナイト 』と『プロソフトンクリア』の2つの製品が合体して、1つになった。そして、サイトロンの『スターエンハンサー』と競合する製品であることに気づいたのはだいぶ後のことです。
「プロソフトンA」で星景写真を始めた自分にとって、このような製品が出たのはなかなか感慨深いです。 「プロソフトンA」は、星空は派手になるけれど、地上の風景がにじんでしまう欠点があった。
月下のオリオン ドイツ式TP-2 + E-M1MarkII + M.ZUIKO 40-150mm F2.8 PRO (フィルター:Kenko PRO SOFTON-A:58mm) |
その後、ゼラチンフィルターの「LEE No.3」に移行しましたが、次第に地上がやや滲むのが気になり始めたのと、近隣の撮影では光害に悩まされ続けて撮影の機会が減っていきました。
OM-D E-M1 + フィッシュアイPROで撮影 |
最終的に星空の撮影は、フィルターなしで登山の時だけになってしまった。僻地の星空はとても素晴らしいけれど、私はもっと気軽に日常の星空を撮りたかったはずです。
どっちを選ぶ?
競合する2製品の機能と値段はほぼ一緒です。どちらも色フィルターが光害を吸収するタイプで、違いがあるとすれば色フィルターの強度のみです。
どちらを購入すべきか。これはもう「スターエンハンサー」一択です。なぜなら「スターリーナイト プロソフトン」の発売を知らなかったからです。ひえー
私はフィルムはベルビアが好き。現像は富士フイルム風の青みががかった写真が好き。オリンパスブルーが好き。
あわよくば「スターエンハンサー」でナイトスナップにも使えるのではないか。とにかく使ってみるしかありません。しかし、ケンコーの新製品も気になるなあ・・
フィルター径はどれにする?
マイクロフォーサーズ用のレンズフィルターは、主に58mmに統一しています。レンズのフィルター径に合わせるのではなく、ステップアップリングで鏡胴の面に合わせた方が見た目がかっこいいのと、ステップダウンリングでPROレンズにも流用できるからです。(サンヨンだけはフィルター径が前玉より若干小さくなってしまうが)
- PROレンズ・LEICAレンズ、大口径レンズ用:58mm
- 小型レンズ用、専用レンズ:52mm または 55mm
二番目に選ぶことが多いのが、52mmまたは55mmです。小型レンズのフィルター径は、37mm、43mm、46mmなどがあるが、鏡胴はマウント径の55mmに合わせたものが多い。大は小を兼ねるで52mm。また、フィルムデュープやテレコンなどは55mmのものがあり、凸凹になるのは格好悪いので素直に55mmにしています。
試写
フィルター径は、PROレンズを中心に使うことを想定して58mmにしました。カメラはOM-1、レンズはM.17mm F1.8です。この日はあいにくの曇り空です。フィルターを付けて撮影すると、なんと青空になってしまった。フィルターなし |
フィルターあり i-Finish WBオート |
フィルターあり ナチュラル WB日陰 |
フィルターなし ナチュラル AWB OM SYSTEM OM-1 M.17mm F1.8 at 0.5 F1.8 ISO1600 -2EV |
続いてスターエンハンサーを付けて撮影すると驚きの結果となった。 日中は色フィルターが主張しすぎていると感じていたが、WBオートでありながら肉眼で見たままの夜空が撮れてしまった。
日中の撮影は光害カットフィルター効果が機能しないため、単純に青色強調+ソフトフィルターとなってしまう。しかし、青く色被りした写真でも、AIによる色調整で簡単に直せることが分かりました。