2020年4月11日土曜日

月面を撮る!ポータブル赤道儀「TP-2」の改善ポイント

前回、月面写真の可能性を感じて、ポータブル赤道儀の精度を上げるために1ヶ月近く「シンプルフォークユニット2」→「ドイツ式赤緯ユニット」→「ケンコーアリガタプレートII」と、いろいろ架台を試してみたのですが・・

サンヨンで安定動作する架台

M.ZUIKO 300mm F4 + MC-20 を使用した月面撮影については、「シンプルフォークユニット2」が一番安定して動作するという結論に達しました。シンプルイズベスト。






架台改善の落とし穴

以前、「シンプルフォークユニット2」から「ドイツ式赤緯ユニット」移行した後は、それなりに撮影結果に満足していました。その後、「M.ZUIKO 300mm F4」を購入して、ポータブル赤道儀による月写真を再開しました。

するとバランスウエイト不足が発覚。搭載する機材の重量増で、均衡が崩れてしまったのだ。そこから一気に上級者の真似をしたのが良くなかった。ケンコーのアリガタプレートIIの構成では、とことん星が止まらなくなった。 ライブドリフトの再検証から始まり、下から上へと順番にパーツを見直していく。しかし、最後まで星を止めることができませんでした。

ピントリングを慎重に回しているのに画面が大きく揺れる。どうやらカスタムした「プレートホルダーSX」にガタツキがあり、そこが改善ポイントのようだ。

マイクロフォーサーズより重いフルサイズの構成で結果を出している人がいるのだが、純正のパンニングクランプは、これ以上重量が増加すると負荷に耐えられずスリップする問題も発覚しました。一体どうやっているのだろう?ユニテックの「アリミゾキャッチャー」を採用したのかな(ーー;?)ウーム



「シンプルフォークユニット2」による月面写真

2020年4月、折角のスーパームーンの撮影の機会。初心に戻って最初に購入したシンプルフォークユニットに戻してみたところ、拍子抜けするほどビタ止まりして撮影できたというオチでした。EE-1を使用した月の導入も楽しく、今までの苦労が嘘のよう。

そもそもTP-2は、バランスウエイトが不要な独自のバランス設計なので、初心者の私は余計なことをしない方が安定しそうだ。また、パンニングクランプのレバーをM3の蝶ボルトに交換して、軽い力でもしっかり固定できるように改善しました。



肝心のM.ZUIKO 300mm F4 + MC-20 の描写は素晴らしく、E-M1 Mark II のハイレゾショットでこれなので、同じ8000万画素でも更に高精細化したG9ProやE-M5 Mark III 以降のハイレゾショットであれば、もっと凄いことになりそうです。

super moon(Hi-Res)

OLYMPUS Captureで大画面にビタ止まりした月を、何もせずぼーっと眺めるのも最近見つけた楽しみの一つとなった。ぐんぐん減るバッテリーゲージを横目に「USB給電ができるカメラがあるといいのにな」と、思う夜なのでした。

月と飛行機が重なった瞬間を見れたときはとても驚きました。またハプニングが起きないかな。



(おまけ)止めねじアダプターの話

現在、極軸微動ユニットとの固定はユニテックの「テーパーアダプター太ネジ」を採用しています。

3/8インチネジでがっちり固定したいというのが理由ですが、TP-2の「止めねじアダプター」は特注品のかなり良いものが付属してます。安物の止めねじアダプターは、すぐツバが割れてしまいますし、三脚の固定が不安定になる原因になります。この豆知識は知っておいて損はないと思います。






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