2019年7月3日水曜日

MacBook Air(Mid2013)の内蔵SSDが寿命を迎える

MacBook Airのバッテリー問題が落ち着いたと思ったら、今度は内蔵SSDが死にました。(/_;)かなC SSDを交換して復旧するまでの道のりです。



予兆は?

全くありませんでした。搭載されていたSSDはSamsung製MZ-JPU512T/0A2。SSDは書き換え回数に上限があるため、2013年頃に市販されていたSSDの特徴として、平均的には使用開始からおよそ5~6年後に寿命がやってきます。

マウスカーソルが突然[虹色]の円マークになり、何もクリックできなくなったら最後。OSの強制終了後は電源を入れても冒頭のような「?」付きのフォルダアイコンが点滅するだけです。撮影した写真データは外付けHDDやGoogleフォト、Flickrなど分散して保存していたが、直近の2ヶ月分はSSDの終焉を見逃して消失してしまった。

お気に入りの写真は家族に共有したり印刷してあったので、それが唯一の救いだ。初期化済のSDカードから復旧ソフトで一部を復活できないだろうか・・






復旧までの道のり

新しいMacを購入することを検討したが、2016年以降のMacBook Proや2018年以降のMacBook Airは内蔵SSDがロジックボードに直付で交換できないとの事。どうやら最新のSSDは8~10年の長寿になっているようだ。

とはいえ、慌てず慎重に製品選びをした方がよさそうです。内蔵SSDの交換ができるMacBookの場合は、純正のSSDを購入するのが最も簡単。しかし高価だ。ということで(?)最新の爆速SSD+下駄という少し面倒そうな道を選ぶことにした。





購入した最新SSDと下駄

外付けHDDには7TBあるので、容量は従来と同じ500GBを選択。下駄は評価の高いNFHK製にしました。爆速SSDは発熱が凄いらしいので本来はヒートシンク付きにすべきだが、高さが8.1mmもあるのでMacBookの裏蓋に収まらない。

熱対策は後日じっくり考えることにして、ヒートシンク無し版を購入しました。シーケンシャルRead:3,470MB/s、シーケンシャルWrite:2,600MB/sは純正品の2.7倍〜3.6倍のスピード。これはこれで面白くなってきた。







MacBook Air(Mid2013)のOSリストア手順

  1. 新しいSSDを下駄付きでMacBookに装着(MacBook Air 13インチ Mid 2013のソリッドステートドライブ交換@IFIXIT)
  2. SDカードにHigh Sierra以降の起動ディスクを作成する *1
  3. SDカードをOSリストアするmacに装着する
  4. 電源ボタンを押したあとoptionキーを長押しする
  5. SDカードの起動ディスクを選択する
  6. ディスクユーティリティを起動して換装したSSDを消去(Mac のディスクを消去する方法@APPLE)
  7. OSをインストールまたはTime Machineから復元する

  • *1 MacBook Air(Mid2013)で最新SSDを認識させるためには手順2が必須です。AppStoreで最新OSを再ダウンロードしたあと「createinstallmediaコマンドmacOS の起動可能なインストーラを作成する方法@APPLE)」を実行します。
  • *2 旧OSを再ダウンロードする場合は、ターミナルからsoftwareupdateコマンドを実行します
    • Mojave: softwareupdate --fetch-full-installer --full-installer-version 10.14.6
    • High Sierra: softwareupdate --fetch-full-installer --full-installer-version 10.13.6

我が家は、妻が同じMacBook Airを使用していたのでリカバリーOSの起動ディスクを作成できた。Mac1台でSSDが御臨終の場合は結構面倒です。SSDが生きているうちに起動ディスク作成とバックアップを取っておくことが大切でした。

ちなみに起動ディスクはCatalinaで8GB、Mojaveで6GB必要です。普段からiCloud、FirefoxのSync、OneNoteなど各種設定やメモはクラウド化を進めていて再構築のダメージは少なかった。引っ越しする際のシステムOSは、普段からなるべく身軽にしておくと良さそう。

さて、冷却はどんな風にしようか・・(スケルトンカバーに穴だけ開けてみた)


冷却は、最終的にサーマルパッドにしました。(改造記事
スケルトンカバーのみだと次第に筐体が歪んで、キーボードの入力エラーが発生するようになった。裏蓋を戻したことにより、キーボード入力の不具合も直りました。




WDS500G3X0Cのベンチマーク結果と使用感

Blackmagic Disk Speed Test@AppStore」によるベンチマーク結果は以下の通り。インターネット上に公開されている「純正品のベンチマーク結果@Google画像検索」と比較して約2倍近い性能アップとなった。

 

 
使用感は、M.2 SSDは発熱がすごいということだったが、従来のSSDと比較して大差ない感じ。WDS500G3X0Cのデフォルトは低電力モードで動作しており、専用ユーティリティー「WD Black SSD Dashboard@WDC」でゲームモード機能を有効にしたときに、パフォーマンスをピークにできるようです。

ファンクションキーF3の周辺がかなりの熱さで、どちらかというとCPU周りの冷却を見直した方が良いかも。


チンチンになっていたCPUのヒートシンクを外して(MacBook Air 13インチ Mid 2013ヒートシンクの交換の手順19、20@IFIXIT)、ヘラで固まったグリスを取り除いてAINEX シルバーグリス AS-05 を塗りました。常時70℃以上で常にファンが回りっぱなしだったが安定して65℃前後に。負荷をかけても低速回転のファンですぐに冷却されるようになった。

$ sudo powermetrics -n 1 | grep -e "CPU die temperature"

WDS500G3X0Cのシールを剥がしてみるとSanDisk製のチップがお目見え。念の為AINEX M.2 SSD用ヒートシンクHM-21を付けると温度は安定して54℃前後に。久々に静かな夜を過ごしています。




S.M.A.R.T.によるヘルスチェック

HDD/SSDは、SMARTツールを使用して健康状態を確認することができる。GNU GPLライセンスのsmartmontoolsを使用して、購入から1年半後のSSDの状態を確認しました。単純計算でWrite: 約10TB/年とすると、耐久性300TBに到達するのは約30年後?"Percentage Used”は、購入時ほぼ0%の状態で表示される。この値が100%になると、SSDの書き込み寿命となる。ちなみにWindowsでSMARTを確認する場合は、「CrystalDiskInfo」がおすすめです。


  1. Download - smartmontools
  2. Mac版は/usr/local/sbinにインストールされる
  3. ターミナルを起動して /usr/local/sbin/smartctl -a disk0 を実行
(参考)2021年2月21日のSMART情報

$ /usr/local/sbin/smartctl -a disk0

smartctl 7.2 2020-12-30 r5155 [Darwin 20.4.0 x86_64] (sf-7.2-1)

Copyright (C) 2002-20, Bruce Allen, Christian Franke, www.smartmontools.org

 

=== START OF SMART DATA SECTION ===

SMART overall-health self-assessment test result: PASSED

 

SMART/Health Information (NVMe Log 0x02)

Critical Warning:                   0x00

Temperature:                        57 Celsius

Available Spare:                    100%

Available Spare Threshold:          10%

Percentage Used:                    0%

Data Units Read:                    37,952,912 [19.4 TB]

Data Units Written:                 27,384,006 [14.0 TB]

Host Read Commands:                 1,023,852,327

Host Write Commands:                527,958,864

Controller Busy Time:               1,450

Power Cycles:                       11,305

Power On Hours:                     5,275

Unsafe Shutdowns:                   202

Media and Data Integrity Errors:    0

Error Information Log Entries:      0

Warning  Comp. Temperature Time:    46

Critical Comp. Temperature Time:    0

 

Error Information (NVMe Log 0x01, 16 of 256 entries)

No Errors Logged

 



SDカードの復旧テスト

SDカードの復旧ソフトを色々と試してみる。テスト条件はDeep Scanモードがあるソフトは必ずOn、Google検索でヒットする復旧ソフトを一通り試した。ファイルの検索が遅い、余計なソフトを入れる、使いにくいなどの理由でランク外となっているソフトもあります。

OM-D test:SanDisk 16GB
No.
Software
Version
File
JPG
ORF
RW2
1
USBメモリ復旧
7.8.3
3,282
Yes
Yes
Yes
2
SanDisk RescuePRO
6.0.3.0
1,952
Yes
Yes
Yes
3
PhotoRec
7.1
1,748
Yes
Yes
Yes
4
Recuva
1.53.1087
914
Yes
Yes
Yes

GoPro test:Samsung 64GB
No.
Software
Version
File
MP4
JPG
1
Recuva
1.53.1087
200
Yes
Yes
2
PhotoRec
7.1
53
Yes
Yes
3
Disk Drill
2.0.0.339
53
Yes
Yes
4
SanDisk RescuePRO
6.0.3.0
25
Yes
No


メディアによって得手不得手があるようで、復旧ソフト毎にファイルの検索結果が大きく異なる。破損ファイルや重複ファイル、管理ファイルなどが含まれているために差が出るのだが、救える可能性のあるデータを確認できるのは重要だ。1つの復旧ソフトで諦めない方がよさそう。

「Disk Drill」は、実行後にリカバリーデータが残り続けるため、作業後はバッググラウンドデーモンと「.cleverfiles」フォルダを削除する必要がありました。





飛んだiTunesの楽曲データはどうする?

お気に入りはiPhoneに入っているが、Mac/PCには楽曲保護の観点から標準機能では戻せないそうだ。(*_*;マジか またCDからせっせとImportしてもいいが・・とりあえず「Amazon Music Unlimited | 今なら4か月99円で音楽聴き放題‎」キャンペーンに申し込んでみた。7/16までとの事。

その2日後、 iTunesのバックアップHDDを発見。自分にびっくり(笑) iPhoneからMacへの音楽データ転送は、以下のソフトウェアでコピーできました。




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