時期尚早かもしれませんが、今回のOM-1騒動の振り返りと今後の展望を考えてみました。
AI被写体認識AFの魅力
OM SYSTEM OM-1を色々とカスタマイズした後のAI被写体認識AF(主に野鳥や猫)を使用した撮影体験は、個人的には90点くらいの使い勝手の良さを感じています。
ウォブリングやAIの学習量不足などで、たまぁ〜に人間が気を付けないといけない時がありますが、まあ少しは働かないとねって感じで特に不満はなかった。
ところがOM-1 Mark IIが発売されてしまうと、新型のAI被写体認識AFが現時点では92点なのか93点になるのか、それとも95点くらいまで進化しているのか分かりませんが、被写体を撮り逃したときに毎回頭をよぎることになると思う。
あぁ〜、いまのMark IIなら撮れていたかもしれないなと。
他マウントへ移行?
今回の件で、他マウントへ移行する人達がいます。
私としては、5シリーズがフラッグシップに戻ってくることを期待して1シリーズを購入してきたところもあるが、どうもその方向性はしばらくなさそうです。(できれば前面メタル外装までは戻ってきて欲しいのですが)。今後マイクロフォーサーズのレンズが使えるようになるかもしれないフランジバックで絞ると、ニコンZやソニーEマウントへ思い切って移行するのもよい機会かもしれません。
けれど、使い慣れた2x2コントロールダイヤル+AI被写体認識AFの撮影機会がなくなるのはとても惜しい気がします。
今回の騒動で良かった事は、日本だけでなくアメリカやヨーロッパのフォーラムなど、世界中のOMファンがみんな同じ気持ちだったと知ることができた。OM SYSTEM OM-1は、あと少しだけ改良したら自分達と同じ時代に登場した革新的なカメラとして完成したのに。あのフィルムの名機と同じ名前なのに残念だね、惜しかったねと。
日本からは「有償でもいいから、せめて不具合だけでもどうかお願いします」という声があるのは、そういうことなんだろうと思う。発売してまだ2年ですものね。
今後はサブスク化が必須?
今回、OMDSが自信を持ってOM-1 Mark IIを発売したということは、この問題は繰り返される可能性がある。下手したらもっと短期間で「AI被写体認識AFがさらに進化したので新型を発売します」とかあるかもしれない。ユーザーが常に最新の学習データを利用したいというニーズは今後ますます高まる。特に重要なイベントや撮影シーンでは、最新のAI被写体認識AFを導入して失敗を最小限に抑えたいという気持ちになるに違いない。
ユーザーによっては、過去のバージョンのAI被写体認識AFとの相性を好む場合もあるだろう。俺は、この少し前のバージョンのAI被写体認識AFが好きだったのにとか。この場合は、カメラメーカーがユーザーに選択肢を提供する必要性が出てくる。
こうなると、AI被写体認識AFのサブスクリプションサービスを始めるカメラメーカーが出てきてもおかしくない。ユーザーは継続的あるいは不定期にお布施をすることで、複数のカメラで最新または指定のAI被写体認識AFを利用できるようになり、カメラメーカーにとっても収益の安定化や顧客満足度の向上につながる。
この楽しいAIの撮影体験を実現するために、限定された機種のみかつ組み込みシステムでは敷居が高すぎるのだ。すべてのカメラに対応させるためには、スマホアプリにダウンロードしてカメラにインストールしたり、専用スロットにカードを差し込むなど形式は色々と考えられる。差別化したいのなら5シリーズへの鳥認識AFを提供するのは20xxバージョンまでにするとか。サブスクに拒絶反応を示す人もいるだろうから、定期的な無料体験や入退会のしやすさが求められる。
機種毎にニューラルエンジンの性能差はあるかもしれないが、将来的にはみんなが毎年楽しみにできる様なサービスにできないだろうか。
実際に見てきました
OM-1 Mark IIが近所の家電量販店に展示されたよとお知らせが届いたので実際に見てきました。率直な感想としては、「うん、これをすべてファームアップでOM-1ユーザーに無料で提供したらMark IIは売れなくなる」と理解しました。
特に「ライブGND」に感動しました。これは今後間違いなくOM SYSTEMカメラの全機種に搭載されるような定番機能に成長していく。
ボタンの割り当ては、ボディ正面のマウント左下に設置したのですが、レンズを握りながら中指でボタンを押したまま2x2コントロールダイヤルで設定を変える撮影スタイルがとても楽しい!L-Fnボタンでも良いかもしれない。他の機能と異なり、ボタン長押しでOFFになるところだけ要注意です。
新機能のAF関連で気になっていた「被写体検出ロック」と「被写体選択」を人物認識AFで試しましたが、どちらもすごく使いやすくて唸った。被写体選択はAELボタンに設定したが、2x2コントロールダイヤルで複数の被写体を素早く切り替えたあとロックされるので、間違いなく撮影が捗るようになる。
一番知りたかった鳥認識AFは、野鳥の模型が置かれていなかったので残念ながら試せず。あ、スマホに野鳥を表示させて試せばよかったかもしまったー
カメラをリセットしてから試しましたが、初期設定の使い勝手が非常に悪くて、またこの程度の事で発売後にダメAFとか言われそうで心配になりました。(24/2/17)
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OM-1の初期設定については、海外ではOM-1はイマイチなんて書き込んだら最後、怒涛のアドバイスの連続になるんだけど、それがマシューさんのOM-1の設定にも反映されてるっぽいのでお勧めです。
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