流行りのサーマルパッド改造をMacBook Air Mid 2013にも施してみました。
用意したもの
- Thermalright シリコンサーマルパッド(1.5mm)| Amazon
主な仕様
- 密度(g/cc):3.1 ± 0.2
- 硬度(Sc):30〜55
- 熱伝導性:12.8 W/mk
- サイズ:12cm x 12 cm
- ブレークダウン電圧:9.8KV(1mm)
サーマルパッドとは
シリコンサーマルパッド(Silicone Thermal
Pad)は、ICチップセットなどの熱源に貼り付けた後に、放熱板などを圧着させて放熱するための素材です。銅やアルミニウムと比べて熱をほとんど通さないが、密着性がいいので熱伝導性市場で一番よく使われる素材の1つとのこと。
短所としては、製品によってはシリコン特有のオイルが大量に染み出る「オイルブリードアウト」問題があり、Thermalright 製はその対策として導入している人が多い。
昨年からファンレス構造のM1 MacBook Airにサーマルパッドを付けると、MacBook Pro並に性能アップすると話題です。薄型のMacBook Airの裏蓋にサーマルパッドを圧着して筐体全体から放熱させる仕組みですが、裏蓋を開けるとAppleの保証対象外となるため、すでに保証のないMacBook Air Mid 2013で試してみようとなりました。
熱源探し
早速、Macの裏蓋を外して手で触って調べてみたところ、以下の赤枠部分(CPUヒートシンクとSSDチップ)がとても熱いことが分かりました。
※SSDは3年前に「爆速タイプ」に換装済 |
サーマルパッド貼り付け
CPUヒートシンク(上側) |
3mm(1.5mm x2枚重ね) |
SSDチップ(下側) |
1.5mm |
CPUのヒートシンク部分は 1.5mmだと裏蓋に届かず 2枚重ねで3mm厚にしました |
改造後のCPU温度(アイドル時)
$ |
sudo powermetrics | grep -e "CPU die temperature" |
※Apple M1, M2では実行不可
- CPU die temperature: 57.97 C
- CPU die temperature: 57.18 C
- CPU die temperature: 56.98 C
- CPU die temperature: 56.15 C
- CPU die temperature: 55.72 C
- CPU die temperature: 59.01 C
- CPU die temperature: 57.79 C
- CPU die temperature: 57.15 C
- CPU die temperature: 56.32 C
- CPU die temperature: 55.65 C
なんとSSD用ヒートシンクを装着した時と互角です。
Geekbench 5
Geelbecn 5のベンチマーク結果と比較してみました。世界最速は以下の通り。我が家のMBAは、Single-Core Scoreの結果に変化があった。MacBook Air (13-inch Early 2015)並の性能になったということでしょうか。
世界最速
- Single-Core Score:713
- Multi-Core Score:1395
- URL
我が家のMBA
- Single-Core Score:782
- Multi-Core Score:1390
- Geekbench 5.4.5 Tryout for macOS x86 (64-bit)
(;・∀・)お〜 |
1週間後
要するに常にMac本体を冷やすことができればパフォーマンスを向上できる気がしてきたので、PCスタンドに自作PCで使っていた薄型の静音ファンを設置してみることにした。設置する際の注意点としてはファンの風向きは下向き。ゴムなどを挟んでPCスタンドとファン、ファンとMacの間は少し浮かす。Macのトラックパッド側とPCスタンドの間にもゴムを置いて風の通りを良くすると、アイドル時は45℃で安定して動作するようになった。
この状態のベンチマークのスコアは以下の通り。なんとMacBook Air (Late 2018)並の性能になってしまった。
- Single-Core Score:796
- Multi-Core Score:1453
- Geekbench 5.4.5 Tryout for macOS x86 (64-bit)
さらに進化
興味本位で以前購入したSSD用ヒートシンクをMacBook Airの裏蓋に貼り付けてみた。位置はSSDの真上です。Mac本体とヒートシンクの接着は、極薄の両面テープを使いました。たったこれだけで、外部ファンを動作させた時と同等の45℃になった。そして、ヒートシンク+外部ファンを動作させた時のスコアは以下の通り。
今回は外部ファンの風向きをMac本体側にした方がスコアが伸びた。Firefox ESRによるブラウジングがキビキビと動作するようになり、パフォーマンスの向上を体感できるようになりました。
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