2024年9月1日日曜日 更新:

在宅勤務者は「持久力トレーニング」が超効く

2024/9、コロナ禍による体力低下から2年が経過しました。昨年は自転車通勤を続けることで肺活量を回復することができましたが、どうしても足腰を強くできません。そこで、テレビで観た冒険家 三浦雄一郎氏の「ヘビーウォーキング」を自宅で試したところ、、、

元記事

 

主な効果

このトレーニングで改善できた主な効果を上げておきます。

  • 基礎代謝向上
  • 筋肉量増加
  • 持久力向上
  • 筋力バランス改善
  • 姿勢改善
  • 腰痛・寝違え改善→睡眠不足解消
  • 体脂肪減少→脂肪肝改善D→b
  • 骨密度向上
  • 心肺機能向上
  • ストレス解消

 

 

事前準備

三浦氏は若い頃に歩荷やトレランをした下地がありますから、いきなり真似をすると怪我をすると思います。もしも久しぶりに運動する場合は、下記1〜4を参考にしてください。

  1. 在宅勤務で分かった冷え性対策
  2. 短時間で改善!我が家の「テレワーク頭痛」の治し方
  3. 10歳若返る?長距離ウォーキングのすすめ
  4. ヒルクライムに挑戦して分かったミニベロ軽量化のコツ
  5. 在宅勤務者は「持久力トレーニング」が超効く(本記事) 


リュックに重りを入れて生活するだけ!!

冒険家の三浦氏は、普段から足首に重りを付けて歩く「ヘビーウォーキング」に辿り着いた訳ですが、彼が最初に試したリュックに本などを入れて歩くトレーニング方法に興味を持ちました。なぜなら在宅勤務だと月-金まで8時間のデスクワークの間は歩かないなんて当たり前ですから。
 
休日だったので、普通のリュックに10kgの重りを入れて家事や趣味の「木工工作」をしました。すると、、、2時間で肩が悲鳴を上げました。休憩を挟んでもう1時間頑張りましたが肩がもう限界です。「腰ベルトなしのリュックだとこんなに辛いのか」と驚きました。油断すると背中の筋を痛めそうな気もしました。これが登山でバテる本当の原因だったのです。
 
家族からは急に飛ばし過ぎだと怒られまして、翌日は半分の5kgにしました。こちらは3時間を楽々クリアできました。それでも、背中に結構な汗をかいているではありませんか。
 
3日目は、筋肉痛と強烈な睡魔が何度も襲ってきて休養日としました。(どうやらこのときに、体の中で変化が起きていたようです。)


長距離ウォーキングをすると・・

4日目は、友人たちと18kmの長距離ウォーキングの日でした。すでにトレーニングの効果が出始めていて、最後まであまり疲れを感じませんでした。たった6時間だけ5〜10kg背負っていただけなのに、なんだか20代の頃に若返った気分です。
 
海外ではリュックに重りを入れてウォーキングする事を「ラッキング」と言うらしい。軍事訓練の定番になっていて、重りは最低でも自分の体重の10%からスタートして、徐々に重量を増やしていき、最大で20〜25%までにする事が推奨されています。
 
そこで、重りを約7.5kgにして継続することにしました。
 
 
海風が心地よかった・・

 
仕上げはチャーシュー麺!
 

デスクワークするだけでも効果あり!!

5日目は、リュックに7.5kgの重りを入れて3時間のデスクワークをしました。この時も背中に結構汗をかいていました。リュックに重りを入れて作業するだけなのに意味があったのです。
 
子供たちが小学校低学年くらいまでは、週末にお出かけしたときに、よく帰り道に「だっこして」とせがまれておんぶやだっこをしました。自分の荷物もありますから結構疲れた記憶があります。実はそれで自然と肩や体幹が鍛えられていたのかもしれない。
 
  • 0歳:3〜9kg
  • 1歳:10kg
  • 2歳:13kg
  • 3歳:15kg
  • 小1:23kg
  • 小2:26kg
  • 小3:30kg
  • 小4:33kg
  • 小5:37kg
  • 小6:42kg
 
6日目は、リュックに7.5kgの重りを入れて3時間家事をしました。子供たちが乗っていると思えば、もう少し頑張れるかもしれません。

7日目も7.5kgの重りを入れて3時間のセット。2時間で肩が痛くなったが「痛い痛い」と反応するのも面倒臭くなり、そのまま放置してトレーニングを継続しました。


1ヶ月後

「ラッキング」を始めて1ヶ月後。業務用の体組成計によると、体脂肪量が1.3kg減、体幹部の筋肉量は1.5kg増という結果でした。この体の変化に大変驚いています。家庭用の体組成計でも、20時以降は食事を摂らず翌朝に計ると似たような結果になる。

これは凄いと家族にも「ラッキング」を勧めたが、逆に体脂肪量が増えてしまったとのこと。軽い重り x 2時間x週2回のペースを2ヶ月続けたそうだが、低負荷x短時間では効果が出にくいようだ。在宅勤務で運動不足だった私は、持久力トレーニングの初期効果が出やすい状況にあった。


トレーニングを振り返る

反省点は4つあります。

  • 1つ目はトレーニング時の正しい姿勢(Importance of Proper Form)です。ラッキングをしたままうつ伏せでうたた寝した事があり、これが良くなかった。翌日に腰に違和感があり回復まで2日休みました。ラッキングは、常に正しい姿勢で続ける事が大切です。
  • 2つ目は運動前後のストレッチの重要性(Prioritizing Warm-Up)です。これは運動している人にとっては当たり前の話で、半月後には体のあちこちでバキバキ鳴るようになり、無理せず3日ほど休息しました。日々マメにストレッチする事で体の調子が戻ってきたので、もっと早くから入念に体を労わるべきだったと反省しています。特に両手を繋いで背中が丸まるように前に突き出す「キャットストレッチ」が効果的です。
  • 3つ目はトレーニングする運動時間の設計(Exercise Programming)です。ラッキングを続けると背中の筋肉量が増えるので、逆に体重が増えます。朝食前に軽い運動をすると筋肉ではなく脂肪が燃焼しやすくなるので、もし痩せたいなら朝食前にラッキングすべきでした。あと一般的に1セット3時間は長すぎるので、1〜2時間が適切でした。
  • 4つ目は、段階的な負荷の強化(Progressive Overload)です。7.5kg x 2時間を1ヶ月継続したが、筋肉量が増えない状態が続いていました。試しに重りを+2.5kg追加して10kgにしたところ、ラッキングを始めた頃の疲労感が復活しました。体が重りに慣れてきていると感じたら、負荷を増やす必要がありました。ただし、体力維持の目的の場合は、最初の重りのまま(私の場合は7.5kg)の方が継続しやすいと思います。
 
 

実際に山に登ってみると・・

  • 距離:約30km 中級者向けコース
  • 総上昇量:1,434m
  • リュックの重さ:約12kg
  • 上り:6時間
  • 下り:3時間
  • 平地:6時間

 

上りは2時間でスタミナ切れ。序盤は従来よりも楽に登れるぞとガンガン進んで、ペースが早すぎたみたい。残りの4時間はストックの力を借りてなんとか登頂しました。今後は、1分間の心拍数が「180-年齢」になるように気をつけよう。

下りは3時間後の下山間近で足に疲れが出ました。平坦な道はまだまだ歩けたが、あともう少し体力が欲しい感じです。今回の総上昇量1,434mのコースの場合は、練習の重りを増やすか、当日の荷物を軽くすべきでした。

実感した体の変化としては、バテても回復が早い。コロナ禍のときに経験した、下山後に足が痛くてストックや手すりがないと歩けないなんてことは起きず。体組成計によると実年齢より7歳若くなっており、過去最高にたのしい登山だったのは間違いありません。

持久力トレーニングは、一見すると地味です。しかし、登山では絶大な効果を得られることが分かりました。


 

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更新履歴

  • 猛暑日だったので、朝一にDHCの「カルシウム/マグ」 x1、移動中はポカリスエット、冷やしパインソーダー、デカビタパワー、昼に塩分プラスタブレット x3 と「カルシウム/マグ」 x1、午後に「カルシウム/マグ」 x1を飲みました。
  • →DHCは足がよく攣るので飲むようになったのですが、実はアルペンのサポートタイツが原因でした。自分は汗っかきなので、サポートタイツは向いていないみたい。 
  • ことしの2月くらいまでは、少し重い物を持ったまま体を捻るだけで背中の筋を痛めることがあった。そうすると2週間くらい運動が出来なくなるのだが、夜に似たような状況があったが、背中が持ちこたえてしまった。すごい。
  • ほぼ地蔵状態で一日中デスクワークをしている私にとって、このトレーニング方法はとても効果的のようだ。ヘビーウエイトだけどウォーキングしている訳ではないので、持久力トレーニングと呼ぶことにしました。
  • ”体を鍛える“とは
  • 8日目は出勤日で、自転車通勤でした。荷物の重さを計るとたったの3kgです。往復40分で両肩に何の負荷もありません。
  • ここでようやく、体のどこかに負荷を長時間与え続ける事が、訓練には効果的であると気付く。自転車で応用するなら、いつもギヤを軽くして早く坂道を登ろうとしていたが、ギヤを少しだけ重くして、足の負荷を感じながらゆっくり移動すべきだったのではないか。さっそく帰り道に実践してみると、いつも以上に汗をかくことができました。
  • 1W背中を鍛えたら次はどうするか。例えばリュックを前にして立ち仕事をすれば、腹筋を鍛えられる。体の前後の筋肉をバランスよく鍛えることができれば、姿勢の改善や体幹の安定につながるはず。ところが実際にやると他の作業がしにくい。背中のままでも姿勢を変えれば腹筋も鍛えられるので、今週も背中一択となりました。
  • 10日目、居間で座っていると、下の子がときどき肩に乗ってくるのだが、いつもより辛くない。むしろ肩が彼を跳ね返しているかのようだ。3分くらい経った頃、体重を聞いたら50kgとのこと。確実に自分の体が強くなり始めている。
  • 来月、山に登る予定があります。この体のさまざまな部位に負荷を与え続ける持久力トレーニングをしばらく意識して生活してみようと思います。