2023年1月10日火曜日

S5IIでどうなる?マイクロフォーサーズの未来

DPReview TVのクリス氏とジョーダン氏は「S5IIはパナソニックカメラの未来に何をもたらすのか」のトピックで、像面位相差AFを搭載したマイクロフォーサーズ機の可能性について語っています。

  • 現在、パナソニックから像面位相差AFを搭載したマイクロフォーサーズカメラの噂はありません。→2023年9月、G9II発表!
 
 

元動画



Let's talk about Micro Four Thirds(6:11〜)

  • Chris「多くの人が、新しいAFを備えた同じ価格帯のフルフレーム カメラを手に入れることができるのに、なぜGH6を購入するのかと言っています
  • Jordan「GH6には、ご存じのように読み出しが速いという利点があります。センサーの遅いS5ではクロップなしの4K/120Pに到達することはできません。私にとって本当に驚くべきことは、パナソニックがGH6をリリースするときになぜ待つことを選択しなかったのか。私達はGH6をずっと待っていました。S5に像面位相差AFを搭載したのは、AFが苦手なカメラとして有名になったからです
  • Chris「GH7で実現できそうだけど
  • Jordan「この2機種の間に5年もあったのだから像面位相差AFを搭載したGH6Sとか出てもショックではないです
  • Chris「マイクロフォーサーズは絶対に死んでいません。人々はまだ速写するためにコンパクトで頑丈なカメラとコンパクトなレンズを持ちたいと思っている。やはり問題は、パナソニックがスチルカメラを推し進めるか、ビデオだけに移行するかということです。私は新しいG9が見たいです。みんなに愛されていました。G9には新しいAFが必要です
  • Jordan「パナソニックがどの4/3センサーを使用するのかというのは大きな問題です。GH6のセンサーには、ビデオ用として非常に有能なものがいくつかありますが、特にベースISOで優れたスチルセンサーではありませんでした



  • Jordan「OM-1のセンサーを手に入れることができれば悪くありません。OM-1は素晴らしいスチルカメラですが、ビデオカメラとしてはパナソニックではありえないような奇妙な癖がたくさんあります。スチル&ビデオのハイブリッドカメラであるG9の後継機の市場はまだあると思います
  • Jordan「エントリーモデルはどうだろう。パナソニックがルーツに戻るのを楽しみにしています。彼らの最も有名なスチルカメラはマイクロフォーサーズ初期のGF1でした。像面位相差AFを搭載した小型カメラを見てみたいです。そのうちの1つはGMで、小さくて(片手で)パチパチ撮れる



  • Chris「この地球上で私ほど新しいGMを望んでいる人はいません。そのカメラが大好きですだけど私はそれが実現するとは思わない。パナソニックはソニー、キヤノン、ニコン、映画といった巨大な競争相手に焦点を当てると思います



 


4/3の像面位相差AF搭載カメラ

GH6の25MPセンサーが静止画に適していないとは初耳でした。ソニー製じゃないかも。となると製造を委託したメーカーに像面位相差AFを組み込む技術を持っているかどうか。

パナソニックは、昨年の11月に「動画ミラーレスカメラにシフトする」と宣言しています。多少、静止画に多少苦手なところがあってもビデオに優位性のある25MPセンサーを引き続き使う可能性は高い。仮にTPSCo製だとすると、ジョーダン氏が言うように高感度に強い14MP程度の像面位相差AF搭載GH6Sが登場しても面白い。

GH5とGH5Sのセンサーは、ソニーIMX272とIMX299がベースになっていると言われています。今もソニーセミコンダクタの「民生カメラ用イメージセンサー」の製品ページにラインナップされています。すでにOMDSのカメラで実績がありますし、これらのセンサーにS5IIで培った像面位相差AFを投入することは技術的には可能でしょう。これらのセンサーを搭載したG9M2, GH5M3, GH5SIIが登場する未来があるのかどうか。古いといっても4K60Pに対応しているので、昨年末に発売された4K30PのDC-G99Dよりは人気が出そうです。

パナソニックの次世代機としては、OM-1のセンサーではなく自社開発の「有機CMOSセンサー」を採用するのが一番美しいシナリオです。もしそれが実現したときは、パナソニックの完全復活を象徴する出来事になるのかもしれません。


主な4/3センサー

  • ???????(25MP):GH6(2022)
  • ソニーMX472(20MP):OM-1(2022)
  • ソニーIMX272(20MP):GH5(2017), GH5M2(2021)
  • ソニーIMX270(20MP):E-M5 Mark III(2019), OM-5(2022)
  • ソニーIMX299(11MP):GH5S(2018)
  • パナソニックMN34230(16MP):E-M1(2013)生産終了

※1、太字は像面位相差AF搭載の実績あり
※2、オリンパスと共同開発した松下電器の「DMC-L1」(2006)の位相差AFは専用モジュールを必要とするもので、現在主流となっている撮像センサーに位相差検出機能を持たせる方式とは異なる。


 

OMDSのビデオの癖

ジョーダン氏によると、OM-1はビデオカメラとして奇妙な癖がたくさんあるとのこと。OMDSは以前より動画に力を入れると宣言していますが、ソニー、パナソニック、キヤノンなどの映像メーカーとは歴然とした差があるようです。

昨年の5月に、子どもたちが料理を作っている様子を4K60Pで撮影して、初めてその映像を見たときに「すぐにOM-1を買ってよかった」と思いました。 ただ、静止画から動画に切り替える際の露出補正やAFの挙動など疑問に思うこともありました。Ver.1.3で改善したのですが、静止画ユーザーとしては動画も綺麗に上手に撮ってあげたかった。その思いだけです。

私も以前よりはOMDSに動画の要望を伝えつつありますが、OMDSからも動画の撮影技術や機材の紹介などの情報発信をもっとして欲しいなと思っています。


 

関連記事