2020年12月10日木曜日

OM-1でモノクロスナップ:イルフォードHP5 PLUS編

デジタルのGM1モノクロームと白黒フィルムを撮り比べてみましょう♪

いつもドキドキ((o(´∀`)o))ワクワクする瞬間!

 

 

はじめての白黒フィルムはどれにする?

右も左も分からない状態でしたので、ツイッターでお世話になっているNさんに相談したところ、以下の白黒フィルムが候補に挙がりました。

メーカー

製品名

ISO

主な特徴

URL

富士フイルム

ACROS II

100

中庸感度、立体的な階調、シャープネス

黒白フィルム

コダック

T-Max

100, 400

世界最高シャープネス、ハイコントラスト

製品一覧表

コダック

トライX

400

高感度、シャープな画像、スポーツ向き

製品一覧表

イルフォード

DELTA

100, 400

中庸感度、超微粒子、シャープネス

ラインナップ

イルフォード

HP5 PLUS

400

高感度、豊かな階調、増感現像可能

ラインナップ

シャープが好きならT-MaxまたはDELTA、古典的なのが好きならトライXまたはHP5とのこと。個人的にはトラディショナルなものが好きなので、フイルム売り場で以前からパッケージが気になっていた、イルフォードの「HP5 PLUS」に決めました。


イルフォードとは

現在、白黒フィルムのイルフォード・フォト(イギリス)と印画紙のイルフォード・イメージング(スイス)製品があるが、2004年までは1つの会社でした。 →会社の歴史まとめ

 

 

試写

まずはレンズにカラーフィルターなどを付けず、素の状態で撮影することにしました。撮影で使用したフィルムカメラは、OM-1とZUIKO AUTO-S 40mm F2です。

フィルムの現像はビックカメラで10日かかりました。「Lab21」というモノクロ現像専門店に外注しているみたい。XP2 400であれば30分で現像できるらしい。

さっと確認できるように「フジカラーCD」を一緒に頼んだのですが、比較用にOM-D E-M1 Mark IIのハイレゾショットでフィルムをデジタルコピーしたところ衝撃が走りました。ミラーレス一眼カメラでネガフィルムをコピーした方が、、、

 (;・∀・)めっちゃ綺麗やん

 

デジタルコピーは基本的にポジフィルムとやり方は一緒で、PCに取り込んだあとにRAW現像ソフトでトーンカーブを反転するだけでOKでした。

 

HP5 PLUSは、製品特徴にある「豊かな階調」に偽りなしです。「フジカラーCD」では暗部がつぶれて分かりませんでしたが。ちなみに屋内で撮影した写真は手ぶれして全滅でした。増感現像前提でISO800で撮るか、もっと明るいレンズが必要なのか.... Orz ガクッ


 
 
 

 

最初はつまらないと感じたデジタルのGM1モノクロームだが、皮肉な事にフィルムのHP5 PLUSにそっくりです。違いといえば粒状感くらい?そうか、GM1でISO感度を800ぐらいに固定して撮ってみるのも面白いかもしれない。

場所を移動して江ノ島へ。レンズには、ジャンク品のイエローフィルターを装着して撮影しています。

 

 



 
 




「フジカラーCD」の現像結果

折角なので「フジカラーCD」のコピーを貼っておきます。全体的に黄ばんだ感じ。これだけ差があると、流石に画質の差に気づきました。デジタル複写したラボ装置に癖がありそう。Exif情報を見ると、3年前の記事で疑問に思った機種と同じ「SP−2000」で、使用ソフトウェアには「FDi V4.5」とありました。







ま、でもこれはこれでいいかもね。(いい加減な奴) 

 




ハイレゾショットの結果(比較用)

冒頭のハイレゾ写真は、Googleフォトにアップロードすることで約8000万画素相当→約1600万画素相当に圧縮されてします。以下、比較用に2枚ほど元データをFlickrに置いてみました。

FH000028D
 
FH000035D
 

 

OM-DやPENでもモノクロ撮影はできないんでしょうかね。いや、ありました。

 


 

更新履歴

イルフォードの歴史
  • 1879年:「ブリタニア・ワークス」を創業、アルフレッド・ハーマンによってゼラチン乾板を製造した
  • 1902年:「ILFORD Limited 」に社名を変更、会社の本拠地である英国エセックス州の町 ILFORD にちなんだ名称



  • 1959年:世界有数の化学企業グループ「インペリアル・ケミカル・インダストリーズ」(ICI)の傘下に入る
  • 1963年:スイスにある「チバ」(Ciba)がイルフォードの株の一部を取得。CibaはILFORDとともに「ルミエール」、「テルコ」を吸収
  • 1967年:ICIとCibaはILFORDの全ての株式を取得
  • 1969年:CibaはICIが所有する全てのILFORD株を取得し、ILFORD Limitedの単独オーナーとなる
  • 1970年:CibaはJR Geigyと合併、Ciba-Geigy(チバガイギー)となる
  • 1976年:エセックス州イルフォードにある工場を閉鎖、本社をロンドン南東にあるバジルドンに移転
  • 1980年:XP1発売
  • 1982年:1962年にCibaに買収されていた「ルミエール」はILFORD Franceとして認知される
  • 1983年:ILFORD UKの本社をイギリス北西部のチェシャー州モバリーに移転
  • 1989年:印刷感材メーカー「Anitec」のオーナーでもあり、アメリカに拠点を置く「インターナショナルペーパー」がILFORDを買収
  • 1990年:LFORDとAnitecが合併し「イルフォード・アニテック」に社名を変更
  • 1991年:XP2発売
  • 1992年:Ciba-Geigyとの関係を解消したため、カラープリントの技法「チバクローム」の名称変更が必要となる。 この年ラスベガスで行われたPMAショーで「イルフォクローム・クラシック」を発表
  • 1996年:セールス部門及び管理部門をロンドンからチェシャー州モバリーに移転
  • 1997年:「インターナショナルペーパー」はILFORDを「Doughty Hanson Co」に売却
  • 1998年:「ILFORD Imaging Ltd」に社名を変更、インクジェット市場に参入
  • 2005年:「ハーマン・テクノロジー」として再編、インクジェット関連製品を製造・販売する「イルフォード・イメージング・スイス」を分社化して、日本の王子製紙に売却。白黒フィルム製品のブランド名を「イルフォード・フォト」に変更
    • 2007年:印画紙メーカーの「ケントメアフォトグラフィック」を買収
    • 2008年:中外写真薬品との代理店契約を解除して「サイバーグラフィックス」と日本総代理店契約を締結。中外写真薬品はインクジェットビジネスに特化
    • 2010年:5月、王子製紙は「イルフォード・イメージング・スイス」を「パラダイム・グローバル・パートナーズ」に売却
    • 2011年:写真市場のデジタル化による需要の低下により、「イルフォクローム・クラシック」の最終生産を発表
    • 2013年:「パラダイム・グローバル・パートナーズ」はスイス社への資金援助を打ち切り
  • 2014年:合弁会社「ILFORD Imaging Europe GmbH」をドイツに設立、日本の中外写真薬品株式会社とオーストラリアのCR Kennedy Company Pty Ltdが、ILFORDの商標と関連資産を買収した。「ハーマン・テクノロジー」は「ILFORD Imaging Europe GmbH」のライセンスの下、 製造するモノクロ印画紙、モノクロフィルム、現像薬品にILFORDのブランドを使用する。 
  • 2016年:中外写真薬品はインクジェットに最適化した「新イルフォクローム」を発表