OM-1に搭載されている機能「手持ちハイレゾショット」で得られた知見と、ついムキになってしまう現象について。
HHHRチャレンジ
海外のOM-1ユーザーの間では、手持ちハイレゾショットのことを「Handheld Hi-Res Shot」と呼んでいて、頭文字を取って「HHHR」という言葉で親しまれています。上手に撮れた!とかこれはダメだったとやり取りしていて楽しそうなのですが、私も例外に漏れず、撮影の合間に動体相手や超望遠レンズのときにダメ元で「手持ちハイレゾショット」をトライすることがあります。
これが結構ムキになってしまうので、私の中では「HHHRチャレンジ」と呼ぶことにしました。(タケルさんのパクリです)
ということで今回は、これまでの無謀なHHHRの撮影で得られた知見と、ついムキになってしまう現象についてご紹介したいと思います。
合成に失敗しても単写(ORI)は保存される
RAW+JPEGに設定して撮影すると、OM-1はハイレゾショットのRAWデータ(.ORF)と合成前の単写 (.ORI)を自動で保存します。このORIファイルはOM Workspaceで現像できるのですが、なんとHHHRの合成に失敗したときもORIファイルは記録されるとのこと。(2022、OM SYSTEM PLAZA)
「HHHRチャレンジ」に失敗しても20MPの単写データはバックアップとして常に保存されているということです。これで安心して挑戦できますね。
画像ビューワーがORIを認識しない場合がありますが、これは拡張子をORFに直す事で解決できました。
三脚設置中も「HHHR」機能は使える
三脚ハイレゾショットはISO1600の上限がありますが、手持ちハイレゾショットはISO感度の上限がありません。11月の「皆既月食」の撮影中に気づいたのですが、ISO感度を1600以上にする必要があった食の最大でも手持ちハイレゾショットで撮影できました。12枚を合成することでノイズを2段分改善できるメリットがあります。通常の使用と三脚設置の使用による画質に差があるかどうかは未検証です。
結構ムキになってしまう理由
M.300mm F4 IS PRO + MC-14で夕刻に浮かぶ月を撮影したときに、何度やっても合成されないので結構ムキになって繰り返し撮影してしまった。これは性格のせい?様々なレンズの構え方を試しましたが、最終的にはサンヨンのフードを上から鷲掴みにして目の方に押し付けたところ合成に成功しました。これが最初のHHHRチャレンジです。
なんとか成功(汗) |
野鳥は失敗も多い
次に難しいと思ったのが野鳥です。以下の写真は合成に成功したと思いきや、羽だけを動かしていてぶれていました。惜しい! しかし、バックアップのORIファイルが高精細に撮影できていたので、「前回の記事」で使用できました。
羽を小刻みに震わせ水滴を落としていた? |
野鳥でもあっさり成功するときもあります。これは大木の遥か上方のヒヨドリを撮影したものですが、まるで目の前にいるかのように撮影できました。最初の月と同じ時間帯でこちらは普通にカメラを構えて撮っただけです。一体何が違うというのか。
月にはうっすらと雲がかかっていて、風に流されていたのが原因でしょうか。しかし、川や海を広角レンズで撮影しても合成に失敗する事は少ないような・・?
→2024年8月29日のファームウェアアップデートで、手持ちハイレゾショットの合成アルゴリズムが改善。月撮影でも問題なく合成できるようになりました!!
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