OM SYSTEM OM-1でハイレゾ録音する準備ができたので、iPhoneでも録音できるようにしておこうとなりました。ところが・・
OM-1と撮り比べ
早速、所有するiPhoneに以下の構成で録音してみたのですが、ハイレゾ録音アプリで記録すると音が小さすぎたり、ガレージバンドでは5kHzの音域で音割れが発生します。同じ外部マイクを使用しているのにOM SYSTEM OM-1のような立体感のある音が記録できません。(・・;なんで?
外部マイク
- iPhone 〜 Lightning- 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ 〜 RODE SC4または4極ミニプラグ分岐ケーブル 〜 TASCAM TM-2X
使用アプリ
- PCM録音(24bit/96kHz、v5.5.2でマイク感度最大でも改善されず)
- オーディオ・レコーダー(24bit/96kHz、v1.9でマイク感度の調整不可)
- ガレージバンド(24bit/48kHz、ボイスCleanで音割れ、出力は44.1kHzに限定される)
iPhoneまたはiPadの制限
どうやらiPhone付属の「Lightning - 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」にはC100またはC101というAppleの純正チップが埋め込まれており、24bit/48kHzに制限されていました。ガレージバンドやボイスメモといったApple純正アプリもすべて24bit/48kHzに統一されています。
(;・∀・)なぬー!! |
何が必要?
Appleサポートによると、iPhoneで48kHzより高い周波数の曲を聴いたりロスレス録音するためには、外部のデジタル/アナログコンバータが必要でした。
iPhoneでロスレスの音楽を聴く
iPhoneでは、ロスレスの音楽を再生したりダウンロードしたりできます。
ddHiFiのT35iシリーズ
まず目を付けたのが一体型デザインが格好いいddHiFiのTC35iシリーズ。しかし、内蔵DACはApple純正のC100またはC101を採用しています。MFi認証された商品なので、音楽再生/一時停止、音声通話/音声入力が使えるのは魅力的だが、48kHz制限で「Lightning - 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」と同じ結果になる可能性が高い。
TC35i 2021年モデル ※USB-Cタイプもある |
TC35i 2022年モデル |
ddHiFi |
TC35i 2021 |
TC35i 2022 |
価格 |
$42 |
$49.99 |
内蔵DAC |
Apple C100 |
Apple C101 |
PCM録音 |
24bit/48kHz |
24bit/48kHz |
DSD 256対応 |
非対応 |
非対応 |
ヘッドホン端子 |
3.5mm |
3.5mm |
最大出力 |
16mW(30Ω) |
16mW(30Ω) |
再生/一時停止 |
対応 |
対応 |
音声通話/入力 |
対応 |
対応 |
FaceTime |
対応 |
対応 |
認識速度 |
1秒 |
1秒 |
サイズ |
18.8x11.4x10.4mm |
18x17x9.8mm |
質量 |
3.6g |
3.7g |
上位モデルのTC35C/TC44A
その上のシリーズとなると、PCM 32bit/384kHzに対応したTC35C/TC44Aがある。これまた一体型デザインが魅力的です。買うとしたらTC44A?と思うがMFi認証がないのでiOSのアップデートで「このアクセサリーは使用できません」となったりしないか心配だ。
TC35C |
TC44A(4.4mmプラグ) |
ddHiFi |
TC35C |
TC44A |
価格 |
$59.99 |
$79.99 |
内蔵DAC |
Realtek ALC5686 |
Cirrus Logic |
PCM録音 |
32bit/384kHz |
32bit/384Hz |
DSD 256対応 |
非対応 |
対応 |
ヘッドホン端子 |
3.5mm |
4.4mm |
最大出力 |
30mW(32Ω) |
60mW(32Ω) |
再生/一時停止 |
対応 |
非対応 |
音声通話/入力 |
非対応 |
非対応 |
FaceTime |
非対応 |
非対応 |
認識速度 |
3秒 |
3秒 |
サイズ |
16.6x16.2x9.6mm |
19.5x21x21mm |
質量 |
3.5g |
5.5g |
USB OTGの裏技
iPhoneはUSB OTG規格(USB On-The-Go)に対応したスマートフォンで、ライトニング端子をUSB-Cに変換する商品がある。この商品とPCM 32bit/384kHzに対応したUSB-C-3.5mm変換ケーブルを接続することで、なんと24bit/48kHzの制限を突破できるのだという。
マジすか |
ただし落とし穴があって、接続する機器によっては認識しなかったり、ノイズを拾うなど問題が発生する場合がある。原因は電力不足でありddHiFiはその問題を解決するために給電用のUSB-Cポートを備えた「TC28i Pro」を発売している。長時間録音するならこれ一択だろう。
TC28i Pro |
ddHiFiの最上位モデル
更に高みを目指す場合は、TC35 Proシリーズがある。内蔵DACにES9281AC PROを採用したモデルで、DSD512、32bit/768kHzに対応している。PCM/DSD/MQAデコード機能など複数の規格に対応しており、RGBインジケーターランプでどの音源でやり取りしているか一目瞭然なのが魅力的な商品だ。Proシリーズであれば、継続的なサポートを期待できるかもしれない。
TC35 Pro(マウンテン)2022年モデル ※USB-Cタイプもある |
2022年6月時点でiPhoneの純正アプリは「ハイレゾ録音」に対応していない。気軽に所有する外部マイクで録音しようかなと思ったが、手持ちの機材だけでは諦めた方がよさそう。来年のiPhone15 ProからUSB-Cに対応すると噂されているのも気になるところ。
元々、iPhone付属のふにゃふにゃの「Lightning - 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」に不満があったので、まずは普段使い用として「TC35i 2021モデル」を注文してみました。ミミソラさんではじめて購入したので1500円引きになった。
- ddHiFi TC35i 2021モデル|ミミソラオーディオ
そもそも5kHz程度で音割れするのはおかしな話なので、ガレージバンドの設定で回避できないだろうか?→ありました(その2)