パナソニックの「LUMIX GM/GX」シリーズは、複数のモノクロモードとスナップ向きの速写性能を備えたレンジファインダースタイルのデジタルカメラです。先日購入した初代GM1ブラックを「ライカ M モノクローム」のようにモノクロ専用機として使い始めています。
LUMIXでモノクロ撮影?
GM1ブラック購入で、ようやく気づいたLUMIXのモノクロ撮影用カメラとしての優位性。GX7MK2発売以降は、本家LEICA M モノクロームの描写を目指した「L.モノクローム」、GX7MK3発売以降は、ハイライトとシャドウをさらに強調させつつ絶妙にディテールを残した「L.モノクロームD」を搭載しました。
機種別のモノクローム対応表
レンジファインダースタイルのLUMIXボディの進化は以下の通り。2013〜2016年までは怒涛の毎年更新だったが、GX7MK2以降の開発ペースは緩やかになっている。ちなみに4/3型センサーを搭載したレンズ一体型のLX100シリーズというのもあるが、モノクロームの操作性が微妙に異なる。作っている人が違うんでしょうか。
TYPE |
GX7 (2013/9) |
GM1 (2013/11) |
GM1S (2014/11) |
GM5 |
GX8 (2015/8) |
GX7MK2 (2016/5) |
GX7MK3 (2018/3) |
モノクローム |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
ダイナミックモノクローム |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
ラフモノクローム |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
シルキーモノクローム |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
L.モノクローム |
- |
- |
- |
- |
- |
○ |
○ |
L.モノクロームD |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
○ |
機種別のモード切り替えと効果
下表に機種別のモノクロ機能の呼び出し方法と効果を整理しました。PASMのモノクロモードの切り替えは、MENU/カメラアイコン/フォトスタイルを選択します。クリエイティブコントロールモードのときは、MENUの一番上にクリエイティブコントロールメニューが追加される。MENUから4つのモノクロームを選択したあと、十字キーの右(WB)で効果を呼び出し十字キーの左右または画面タッチで色調またはコントラスト/粒状感/ぼかしの強弱を切り替える。
MODEL |
MODE |
切り替え |
効果 |
Contrast |
Sharp |
粒状感 |
色調 |
Filter |
ぼかし |
GX7以降 |
PASM/SCENE-モノクローム |
- |
MENU |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
|
GX7MK2以降 |
PASM/SCENE-L.モノクローム |
MENU |
MENU |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
|
GX7MK3以降 |
PASM/SCENE-L.モノクロームD |
MENU |
MENU |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
|
GX7以降 |
iA/CC-モノクローム |
MENU |
十字右 |
|
|
|
○ |
|
|
GX7以降 |
CC-ダイナミックモノクローム |
MENU |
十字右 |
○ |
|
|
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|
GX7以降 |
CC-ラフモノクローム |
MENU |
十字右 |
|
|
○ |
|
|
|
GX7以降 |
CC-シルキーモノクローム |
MENU |
十字右 |
|
|
|
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|
○ |
LUMIX最新一眼の動作を確認したところ、G100はフォトスタイルの機能が豊富だが背面ダイヤルが誤動作を招きやすく、GF10はL.モノクロームを使用できるがクリエイティブコントロールモードの動作が異なる点が気になった。
LUMIX GMシリーズは、モノクロ撮影用カメラとして十分な機能を備えており、入門機として最適な機種のようだ。はじめはクリエイティブコントロールモードからスタートして、慣れたらPASMモードで、コントラスト、色調、フィルター効果などを変えて撮影するのが楽しそう。
保存形式はRAW+JPEGにして、カラー情報も残しておくと安心です。
フィルター効果
LUMIXのデジタルカメラであれば、カメラ内で素早くフィルター効果を設定できる。黒白だけの世界に、被写体に応じて黄、オレンジ、赤、緑のフィルター効果を加えると、モノクロ写真の表現の幅が広がる。
フィルター効果の定番は黄色。 風景や人物をくっくりと描写できる。ポートレートは緑のフィルターと相性が良い。この機能がないデジタルカメラやフィルムカメラの場合は、ケンコーやマルミ、ライカなどが販売しているモノクロ撮影用のレンズフィルターを装着する。
フィルター効果 |
コントラスト |
青空 |
人物(肌や唇) |
緑の葉 |
黄 |
強調(効果:弱 ) |
くっきり |
- |
- |
オレンジ |
強調(効果:中 ) |
色濃く |
- |
- |
赤 |
強調(効果:強 ) |
さらに色濃く |
- |
- |
緑 |
- |
- |
落ち着いた色 |
明るく強調 |
モノクロ撮影に慣れてきたら、お気に入りのレンズフィルターを購入して撮影するのも一興だと思う。
それにしても、ライカのレンズフィルターは良いお値段。(;・∀・)LUMIX LEICA 25mm F1.4IIに付けたい
カラーフィルター E46 イエロー
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んん?Made in... |
LEICA Color Filter |
現在、ヨドバシやAmazonなどで購入できる、モノクロ撮影用レンズフィルターは以下の通り。ビックカメラはレンズフィルターの在庫はあるが、展示していなかった。
- MARUMI MC-Y2(黄)
- MARUMI MC-YA2(オレンジ)
- MARUMI MC-PO1(緑)
- MARUMI MC-R2(赤)
- Kenko Y2 Professional(黄)
- Kenko YA3 Professional(オレンジ)
- Kenko MC PO1 Professional (緑)
- Kenko R1 Professional(赤)
- Kenko MC PO0 Professional(黄緑)
お試しでMARUMI MC-Y2 φ46mmを購入してみたところ、「X-CAP2@43デジカメ*ラボ」との相性悪し。バヨネット式フードやネジ止め式フードを採用しているレンズに装着することにしました。
次にKenko Y2という旧型フィルターのジャンク品を購入してみたが、こちらは薄型で見栄え良し。X-CAP2との相性も良かった。100円。その後、NEEWERの格安カラーフィルターセットを入手した。
実際に使用して気付いた注意点としては、透過率の低いレンズフィルターは大幅にシャッタースピードが落ちる、RAWデータは色かぶりして保存されるのでカラーは扱いにくくなるなどのデメリットがある。
シャッタースピードを気にせずに、カラーとモノクロの両方を楽しむのであれば、くっきり描写で速写性もあるデジタルカメラのフィルター効果を使用するのが無難です。
逆に意図しない画質の乱れを作品として利用する場合は、格安品や旧型のレンズフィルターが向いている。MARUMIやKenkoの最新のレンズフィルターは、透過率が高くてマルチコートまでされている優秀なフィルターだということも理解できました。
それでは、スナップに出かけましょう。
GM1で江ノ島モノクロスナップ
OM-D E-M1Xの興奮冷めやらぬ状況ですが、GM1とOM-1を持って夕暮れ時の江ノ島へモノクロスナップに出掛けました。