2019年10月29日火曜日

初期不良?GoPro HERO7のフリーズ対策

話題の新製品「GoPro HERO8」の多くのレビューを見て我が耳を疑いました。「HERO7は不安定」(・・;)マジか 我が家ではその印象がなかったので調べてみることにしました。



microSDカードの相性問題?

公式のトラブルシューティングページの内容は、ファームウェアの更新とmicroSDカードを重点的に点検するステップになっており、microSDカードの相性問題がもっとも多いようだ。
現在、使用しているのはメーカー推奨の「Samsung EVO Plus」です。推奨カードでも改善しない場合は、ハードウェアの不具合を疑った方がよいとのこと。また、ビデオのProtune/マイク設定をステレオにするとフリーズしないという情報があるが、これまで自動設定でフリーズは頻発していないんですよね。(後述)


ファームウェア更新履歴

バージョン
公開日
主な内容(安定性の項目のみ抜粋)
v1.90 2019年11月25日 一般的なバグ修正
v1.80 2019年8月14日 ソフトウェアの更新時や、特定の設定での録画後にカメラを回転させた時に生じるフリーズの問題を修正
v1.70 2019年1月23日 低温下での撮影時に生じる安定化機能のバグを修正
v1.61 2018年12月11日 ライブストリームの安定性を強化
v1.51 2018年9月26日 一般的なバグ修正





シャットダウンが遅い

購入当初から指摘している現象として、シャットダウンは電源ボタンを3秒長押しでLEDが点滅中に指を離すという仕様です。そのあと、一瞬で停止するときもあれば20秒近く待たされることも。停止処理中のメッセージを出せばいいのにと思うが、ここで「アレレ?」と戸惑う人は多いのではないか。→GoPro8は「電源をオフにしています...」とメッセージが表示されるようになりました!





寒冷地が苦手

そもそもGoProは寒冷地仕様ではない。スキー場などで撮影する場合は、バッテリーの性能を上げる工夫が必要のようだ。これはHERO8でも変わらない。有効な手段としては、曇り止めシート付きの防水ハウジングを使用するとよい。








本体の熱問題?

もう一つメジャーな現象として、長時間録画するとフリーズする場合がある。今夏の槍ヶ岳で5分x3回ほど繰り返し撮影した後に、電源ボタン長押しでLEDが点滅せず電源が切れなくなったことがあった。GoProを1年間使用して初めての経験でした。その時は、バッテリーを抜いて対策したのだが、30℃近い環境で誤動作したのだろうか。

まさにこんな感じ。↓↓↓


GoProを眺めると底面に排熱口があり、フレームを装着すると出口を塞いでしまう構造です。これは良くない!普段は「クイックキャプチャー」で5分前後の撮影が多く、今後もフリーズは発生しにくいと思うが、ここをまず対策することにしました。

しかし説明書を見たらスピーカーでした(笑)

電動ドリルでフレームの上下左右に穴を開けていく。GoProのカメラモジュール周辺が特に熱くなるので、ここから熱を逃がす作戦だ。フレームが割れないように、なるべくスペースの中心を狙って穴を開けました。


排熱の少ない電源スイッチ側は、折角なのでネジ切りタップで1/4インチの三脚ネジを追加しました。ミニ三脚やLEDライトの装着に利用してもよいかもしれない。その際は、GoProに少しだけ厚手のテープを貼って、三脚などをねじ込んだ時に本体に傷が付かないように保護することをお勧めします。(ジャパンホビーツールの張り革シートがいい感じ)

これにて一件落着?



ビデオ録画テスト

これまで滅多にフリーズしない個体ではあるが、下記設定で耐久テストを実施しました。

  • RES | FPS:1080p 60fps
  • マイク設定:自動
  • 音声コントロール:オフ
  • スクリーンセイバー:1分
  • 明るさ:10%
  • ワイヤレス接続:オフ
  • ファームウェア:v1.8
  • バッテリー:純正品(残量50%)

バッテリーは純正品、残量50%でビデオ録画をスタート。開始から41分後にバッテリー切れで停止した。公式によると満充電で1080p60は85〜90分の連続撮影が可能とあるので、バッテリーはまだ交換時期ではないようだ。

USB給電に切り替えて電源ON/OFFを何度か試すが、動作はすべて正常。録画中のフリーズは再現しませんでした。ビデオ録画中に本体に手をかざすと、GoProの上面と底面から効率よく熱が逃げている様子でフレーム改造は結果オーライ?

このテスト結果から槍ヶ岳のフリーズの原因は特定できませんでした。当時は既にファームウェアv1.8であったし、バッテリー、メディア、録画設定すべて同じ構成です。HERO8 Blackから動作周囲温度範囲が10℃~35℃と説明書に記載されるようになったが、HERO7が同等の性能だとしても影響の無い範囲での使用でした。

この現像は、ファームウェアv1.61とv1.8の不具合だったと考えるのが適当だろうか。

公式の回答(Q:カメラが異常に熱くなる、頻繁にフリーズする)によると、カメラが高温になった場合は旧GoProであれば外付けLCDのオフとUSB給電の状態で撮影をしないことを推奨しています。また、本体が51℃を超えると安全のために本体の液晶画面に「温度計アイコン」が出て強制停止。寒冷地の場合は、内蔵のバッテリーウォーマーが作動してカメラ本体が発熱する。

Gopro購入後に設定した、タッチディスプレイ設定の「スクリーンセイバー:1分」と「明るさ10%」の運用は、長時間録画に有効な設定だったことが分かる。今後の改善点としては、液晶画面の警告表示を見逃さないように注意したい。





ファームウェアの手動アップデート

重度の動作不良の場合は、GoPro社はファームウェアの手動アップデートを推奨している。これでも改善しない場合は初期不良の可能性が高い。これも練習で実施してみました。

  1. ファームウェアのダウンロード(本体のシリアルナンバーが必須です)
  2. UPDATE.zipを解凍
  3. 解凍されたUPDATEフォルダを丸ごとGoProでフォーマットしたmicroSDカードの直下にコピー
  4. GoProを電源オフ
  5. ファームウェアをコピーしたmicroSDカードを再度GoProに装着
  6. GoProを電源オンすると自動的にアップデートが開始される
  7. 正面液晶がアップデート処理中マークに変わる
  8. 正常にアップデートが完了すると正面液晶の表示が (レ)マークに変わる
  9. UPDATEフォルダは自動削除されるため、そのまま電源オンで使用できる




(おまけ)新型バッテリー

HERO8の発売と同時に水色のワンポイントが特徴の新バッテリー「AJBAT-001」が発表されました。大電流出力に対応するのはHERO8だけのようですが、HERO7ユーザーも来年以降は新型バッテリーに切り替えていく必要がありそうです。

品番
容量
対象製品
特徴
(新型)AJBAT-001 1220mAh, 3.85V HERO8, 7, 6 大電流出力に対応
(従来)AABAT-001-AS 1220mAh, 3.85V HERO7, 6, 5, HERO






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