2016年2月23日火曜日

OM-DとPENで星景写真を撮影しよう!〜ポタ赤編〜

マイクロフォーサーズのレンズラインナップにF2.8以下の明るい広角レンズが充実してきた。OM-DとPENにはライブコンポジットやLVブーストなど夜間撮影に便利な機能が搭載されていて、気軽に星景写真を楽しめる環境が整いつつある。今回から新章突入!ポータブル赤道儀編です。

自宅でも楽しめるポタ赤!


遂にポータブル赤道儀を購入しました。その名もナノトラッカー!他のポータブル赤道儀と比較して大変小さい。リュックにカメラ機材一式を入れて電車や自転車で現地に向かったりするので、とにかく大きさが重要でした。また、旧型はポラリエの半分の値段だったので、入門用として自分にぴったりの製品です。

サイトロンの製品紹介サイトより

 ◆主なポータブル赤道儀比較表
メーカーサイトロンビクセンケンコー(参考)TOAST(参考)ユニテック**
名称ナノ・トラッカー(旧型)*ポラリエスカイメモTTP-2SWAT-300
追尾モード恒星追尾
太陽追尾
月追尾
高速回転50倍速
1/0.5倍速対応
恒星追尾
太陽追尾
月追尾
1/0.5倍速対応
恒星追尾
太陽追尾
月追尾
タイムラプス対応
2/0.5倍速対応
同左

+追尾精度±7秒角以下
***
同左

+追尾精度±7秒角前後
***
搭載可能重量約2kg約2kg約3kg約8kg
動作温度−10℃〜40℃0℃〜40℃0℃~40℃
連続動作時間約5時間(単三電池3本)約2時間(単三電池2本)約24時間(単三電池2本)約10時間(単三電池4本)(単三電池6本)
質量400g740g650g1.3kg2.1kg

 *   新型はUSB外部電源対応(旧型を改造してる人もいるΣ(゚Д゚))。ナノトラッカーTLは、タイムラプス対応。AGはオートガイダーポート装備。
**  ユニテックには、オルゴール駆動で電池不要のSWAT-miniという製品があります。駆動時間が約5分なので用途は限定されるが面白い製品。
*** FF換算300mmの追尾撮影が可能


最近では月を追尾させて、じっくりカメラの設定を追い込んで撮影する。なんてことが出来るようになりました。基本的にポラリエやナノトラッカーは、厳密な位置決め精度を必要としない広角・標準レンズ向けの製品です。OM-DやPENであれば超望遠レンズを付けても重量制限の2kg以内に大抵収まるので、入門レベルの星雲写真まで楽しめるようになります。

Lunar phase 8
OM-D E-M1 + ZUIKO 200mm F5 + 所有テレコン3つ装着 ( •̀ㅁ•́;)

◆最初の難関、極軸合わせ

ポータブル赤道儀は、三脚に設置した後に「北極星覗き穴」から北極星が見えるように向きを調整する必要があると専門書には記述されています。赤道儀の回転軸と地球の回転軸を一致させる事で星を正確に追尾できる仕組みです。しかし、位置合わせを補助する極軸望遠鏡というオプション品あるが、北の空が曇りだったり、平野部など光害や建物で北極星が見えないときは使用できない。そこで、ナノトラッカーを販売する サイトロンは「アングルプレート」という初心者向けの補助具を販売している。北緯35度に合わせて曲げられたプレートで、水準器を水平にした後に方位磁石針を北を合わせればOK(日本国内での広角、標準レンズでの撮影時に有効)ポラリエ用としては「ポーラメーター」があります。これも実際にお店で試してみましたが、自由雲台との組み合わせで素早く位置決めできる良い製品だと思います。







方位磁石の針が指すN極は磁北といって磁気偏角の影響で実は真北に向いていません。また、撮影場所によって緯度が変わります。そこで、iPhoneのコンパスアプリとベルボンのプレシジョンレベラーを組み合わせれば、高精度に位置合わせできると考えました。最初に考えた構成が下図の写真です。今見ると間違いだらけの構成ですが、どこが問題か分かりますか?

一生、位置決めできない構成...

この構成の最大の欠点は、カメラとコンパスの距離が近すぎるところです。OM-D/PENとコンパス類との最短距離は、最低でも20-30cm以上離す必要があります。高性能な磁気センサーを搭載したiPhoneのコンパスは、5軸手ぶれ補正のVCMや近くにある電子機器の磁石に敏感に反応して5~10度ほど方角が狂うことが多々あります。

コンパスアプリは使用しない方が吉!?😅

CP+2016のBORGブースで、天体写真のベテランの方にお話を聞くことができたのですが、自分が最初に取り組んだミリ単位の位置決めが必要になるのは天体写真の世界で、カメラは改造必須。追尾精度±7秒角以下の赤道儀にグレードアップして、GPSと高性能な極軸望遠鏡を駆使して位置決めをしているとの事。では、北極星が見えないときは?その日は、スパッと諦めるそうです。更に撮影条件に合わせて複数のカメラと望遠鏡を揃えていき、色がそのまま出る星雲星団は少ないので、撮影後はRAW現像で炙り出すように作品を完成させます。あなたはこの世界に来る覚悟がありますか?そう質問された私は、BORGブースで「ひえーー!」と叫びました^^;
ナノトラッカーと広角レンズを使用する星景写真では、アングルプレートを水平に設置した後に真北に位置合わせするだけで2~3分程度星を止められます。真北の位置合わせは、関東であれば7度ほど反時計回りにずらすだけでOKです。ナノトラッカーは、夏の天の川、太陽、月面、カメラを改造せずに撮影できる大きな星雲星団などを撮影して楽しむのがベストのようです。