2021年4月3日土曜日

『フォーサーズの日』記念ライブを観た感想


第一部

配信日:第一部 2021年4月2日(金)18:00~
配信者:OMデジタルソリューションズ
出演者:写真家 赤城 耕一氏、 パナソニック 商品企画部 津村 敏行氏、OMデジタルソリューションズ 商品戦略 城田 英二氏、ファシリテーター 高山はるか氏
 

内 容:2020年、国内市場の「レンズマウント別台数シェア」No1を達成したマイクロフォーサーズシステム。 4月3日の「フォーサーズの日」を記念して、『マイクロフォーサーズの魅力と未来』と題して 写真家 赤城耕一氏が、パナソニック、OMデジタルソリューションズの商品企画責任者に切り込みます。


第二部

配信日:第二部 2021年4月2日(金)21:00~
配信者:写真家夫婦上田家
 

内 容:明日は4/3です。 4/3と言えばマイクロフォーサーズの日です! 長年のマイクロフォーサーズユーザーである上田家がマイクロフォーサーズの魅力、期待、こんなカメラ、こんなレンズが欲しい!といった内容でライブ配信します。 是非皆様もチャットで参加していただき、M4/3の日を盛り上げましょう!


感想

赤城氏が一貫してメーカーに訴えていたのは、機能を削ぎ落とした金属製の美しいカメラを出して欲しいと。また、デジカメライフさんが「OMデジタル「OM SYSTEM」商標を出願中」と報じました。


このロゴが軍艦部にどぉーんと入るのか、OLYMPUSのままワンポイントで隅に入るのか、それともファングッズを作るのか分かりませんけど。このままだと、美しいカメラを作る機運が高まってしまう。それは非常にまずい。そんなの絶対に欲しくなるやん。 

 

Q&A書き起こし

赤城氏の質問がかなり鋭く、それに答えるパナソニック津村氏と、OMDS城田氏の回答が面白かったので書き起こしてみました。

 

Q. パナソニックさんは35mmフルサイズに参入された。マイクロフォーサーズも同時に二本立てでやるのはご苦労も多いじゃないかと思う。巷ではもうマイクロフォーサーズは止めちゃうんじゃないかと。そういう話まで出てるんですけど大丈夫でしょうか。

A.(津村氏)そういったことを時々聞かれるんですが、ご安心ください。フルサイズも自社オンリーではなくアライアンス参画という形でやっている。マイクロフォーサーズとフルサイズには明らかに特徴が違う。動画技術、画像処理、静止画の画質の向上といった基本技術は共通している。マイクロフォーサーズもすごく力を入れていて、実は今もいろいろやってます。画期的なカメラおよびレンズをいろいろ考えています。

機動性、屋外、ドキュメンタリー、動体、鳥、スポーツといった望遠系を主に撮りたい方には、間違いなくマイクロフォーサーズをお勧めできます。ダイナミックレンジ、高感度、ボケ味などにこだわるシーンではフルサイズをお使いください。 


Q. パナソニックのフォーサーズのズミルックス25mm F1.4を使ってますよ私。あれがね、でかいんですけど、すごくいいんですよ。すごくいいレンズだなと思ってます。

A.(津村氏)(苦笑) 


Q. OMデジタルソリューションズさんのF1.2シリーズですが、スペック的にはF1.2というのは昔からあった。そんな目新しくない。ところがコシナさんは29mm F0.8やF0.95を普通に出している。なぜ純正レンズで明るいレンズがないのか。世界初というのは謳わないとダメなんじゃないか。

A. (城田氏)F1.2シリーズを設計するときに「F1.0だったらどうなるんだ」と設計はしてみるが、AFで対応しようとするとまあ大変で。

 

Q. OMデジタルソリューションズさんは、新製品がなかなか出てこない。なぜ?

A.(城田氏)そこは今しっかりと力を溜めながら。ちょっとお待ちいただいているんですが、なるほどねと。あゝ待っててよかったと確実に仰ってもらえるものをしっかり開発しております。

 

Q. パナソニックさんは、なぜGMを止めてしまったのか。

A.(津村氏)ある意味DC-G100というのが動画とスチルを楽しむ方に向けたGM1の発展型を目指していた。ただGM1を本当に愛してくださっている方は、マグネシウムボディの凝縮された小型の高級感というところなので。いつも後継は?という話は出るが、最新のパフォーマンスを満たしながらあの形に入れ込むというのが少しハードルが高い。(機能を削ぎ落としてしまえばよいのでは?)そうですね。また持ち帰って開発者と捏ねたいと思います。

 

Q. PEN-Fはなぜ止めたんですか。趣味性に特化したものって、なかなか数が出ない。ここをどうやって打ち破っていくか課題だと思いますが。

A.(城田氏)機能を削いだ趣味性の高いものを出したいとは当然ながら思っています。ただ一方で、実際に売っていくということも考えなくてはならない。しっかり基盤が築けた先には、また考えたいと思っている。基盤はいま一生懸命に、必死に築いています。


Q. OMデジタルソリューションズさんは、いらないんですかフルサイズ?

A.(城田氏)我々はマイクロフォーサーズとしての道を突き進む。フルサイズはやらないです。


Q. 高感度の画質って、もうちょい良くならないんですか?

A.(城田氏)勿論、研究しています。声として非常に多くいただいています。 どういう手段が良いのかというのを考えながら開発を進めています。

 

Q. (視聴者より)パナソニックさんも35mm判換算800mm以上の超望遠レンズを開発して欲しい。

A. (津村氏)サイズ面でマイクロフォーサーズのメリットが出し切れるか、どのくらいのお客様に支持いただけるのかなど苦戦している領域なんです。今回OMデジタルソリューションズさんが新しい超望遠を出されて、我々の技術者も驚きを覚えている。どうしようかなと今まさに議論になっています。高価なものになりますし、OMデジタルソリューションズさんと同じものを出してもトータルのシステムとしての選択肢がなくなるので。逆にどんなものがあったらいいのかというのは色々聞いている。

 

Q. ズームの大口径化って遅れてる感じがしませんか?フォーサーズの頃は、F2通しのズームレンズって平気であったけど、なんでマイクロフォーサーズになってから無いのだろうか。

A.(城田氏)まさにパナソニックさんのF1.7ズームレンズですね。やはりお互いに「ああ、やられた。出てしまったな」というのはよくある。 (試作段階で教えておかないと動かなかったりするから大変ではないか?)製品発表されたあとに確認しています。


Q. (視聴者より)OMデジタルとパナソニックがコラボして、PEN-FとDC-GX7のいいとこどりみたいなカメラを出して欲しい。

A. (城田氏)共同開発は面白いですね。開発費を分け合えるのは魅力的ではあります。お陰様で、マイクロフォーサーズの賛同メーカーの方々は増えて(現在56社)続けることができている。今後どんどん可能性が広がっていくと思っています。マイクロフォーサーズならではの規格に賛同しているメーカー同士で製品ができたら本当に面白いと思っている。

(津村氏)マイクロフォーサーズをもっと盛り上げていく作戦を持ってます。

 

Q. パナソニックのLX100のOMデジタルソリューションズ版が欲しい。一体型のマイクロフォーサーズで、美しいやつ。

A.(城田氏)うん、うん。いいですね。(津村氏)LX100は評判いいので、ぜひ。


Q. なるべく値段を上げないで、買いやすい値段にして欲しい。小さく、軽く、高性能。レンズは大口径で。以上のことを満たしたカメラを作るということを切にお願いしたい。ボディは絶対に金属製。あれは金属製だったら買っていた。

A.(津村氏、城田氏)(終始苦笑)


 

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