Amazonベーシックのモニターアーム(シングル)にマルチアングルアームを追加して、デスクで気軽に真上からiPhoneやOM-D Webcam Betaで俯瞰(ふかん)撮影できるようにしてみました。
導入のきっかけ
子供の玩具や電化製品などを、趣味で分解したり修理することが時々あります。「こんな感じ」で壊してしまうことも多いのですが・・。作業を終えて元に戻した時に、ネジが1〜2個余ることがあります。
きちんとネジを整理しながら作業を進めているので、毎回「そんな馬鹿な!!」と思うんですけど。途中で悩んでるときに記憶が飛ぶんでしょうね。
この作業風景を、真上からiPhoneやOM-Dのビデオ録画で記録しておけばいいんじゃないかと考えた。
カメラを固定・吊り下げる機材はどうする?
”俯瞰(ふかん)撮影"を検索すると、それはそれはたくさんの例がヒットします。
俯瞰撮影の種類
- 三脚にマルチアングルアーム(デメリット:バランス注意)
- 卓上スタンドにマルチアングルアーム(デメリット:机の場所を取る)
- 机にマルチアングルアームを固定
1は所有するバンガードの「ALTA PRO 2+ 263CP」のポール部分がマルチアングルアームなので、すでに実現可能です。しかし、作業前に毎回三脚をセッティングするのは面倒だし、重量バランスに気を使うことになる。できるだけ作業の邪魔をせずに撮影したいのです。
となると、今回は机に固定する(下記3)のが最も相性がよさそうです。
作業記録に最適なカメラ用クランプとは
そこで目を付けたのが、昨年購入したAmazonベーシックのモニターアームです。このモニターアームのベースクランプは、液晶モニターを支えるだけあって凄く頑丈な作りです。三脚で使用するときの重量バランスの調整から解放されそうですし、ここに上手いことアームを装着できないだろうか。
ベースクランプのブラケットカバーを外すと、内径30mm x 深さ190mmの穴があります。この穴に所有する一脚を差し込んだあとに、マルチアングルアームを装着する方法を思いついた。
ところが実際に試用してみると、左右に角度を調整する機会が多いことが分かりました。そこで、使い勝手が向上するように一脚部分をカメラグリップに交換することにしました。
専用カメラグリップの作成
カメラグリップは、アームを左右に回転した時にできるだけガタつきがないように完全に密着させる必要があります。 ポールの穴と同じサイズのカメラグリップを探しましたが見つけられず。所有の外径28mmのアルミ削り出しのカメラグリップに、1mm厚のゴムを両面テープで巻きつけて30mmにしたものを自作しました。この方式であれば、いつでも自由に回転できますし、止めるとピタッと固定されます。
カメラグリップに装着するバンガードのマルチアングルアームは、マウント部分が特殊な形状なので細工が必要です。具体的には以下の構造で固定できました。三脚ネジ穴が付いた”スライディングアーム”製品をお持ちの方には不必要な話ですが、ご参考まで。
- アーム側
- 大ワッシャーM6x30mm
- 1/4インチ六角穴付きボルト
- 1/4インチ中間ソケット(メスメス)
- 1/4インチのネジ穴付きメタル止ネジ
- マウント側
また、自由雲台のクランプの向きは、下図のようにフックを必ず縦向きにして使用すると、カメラ着脱時の落下トラブルを回避できる。
ポールの穴にスポッと入れておしまい |
Ver.2.0
その後、妻の創作物の撮影にも有効なことが分かって俯瞰撮影アームが家中を移動することになり、三脚、一脚、固定式となんでも対応できるように着脱式に進化しました。
- マルチアングルアーム
- ユニテック テーパーアダプター(KYOEI-TOKYO) 3/8インチネジ仕様もあります
- ユニテック テーパーキャッチャー(KYOEI-TOKYO)
照明:LEDリングライト
OM-D用 LEDリングライトの作成
この記事を読む >>
LEDリングライトがあれば、ブツ撮り最強みたいなので購入してみました。室内撮影はシャッタースピードが落ちやすいので、被写体ぶれが起きやすいときに採用する予定です。
購入したライト付属の自由雲台はスマートフォン用で小型ですが、OM-Dなどの小型のミラーレス一眼カメラとの相性もバッチリです。着脱と安定性向上のため、ホットシューに装着しています。
タイムラプスで作業記録
- カメラ:OM-D E-M1 Mark II
- レンズ:M.ZUIKO 12-40mm F2.8
- LEDリングライト:なし
- インターバル撮影:On
- コマ数:599
- 撮影開始待ち時間:5秒
- 撮影間隔:3秒
- タイムラプス動画:Off
「事細かく記録しなくてもいいか」と撮影間隔3秒のインターバル撮影を開始。一通り分解作業を終えて組み立て作業を始めるが、予想通り「あれ、この長ネジどこだっけ」となった。
既にインターバル撮影は停止していたので、バリアングル式モニターをこちらに向けて再生ボタンで長ネジが登場するまで巻き戻し。無事に場所を特定することができたので、想像以上に役に立ちそう。
問題点としては、無意識にカメラの画角外で作業していたり、接写しすぎてパーツがぼやけて写っている場面があった。できるだけ高い位置から広角にして少し絞るかフルタイムAFをオンにして撮影した方が良さそう。
iPhoneの純正カメラアプリのインターバル撮影は、仕上がりは面白いが撮影間隔の指定ができない。ProCamは設定できたが、シャッター音がうるさくてインターバル撮影を使う気になれなかった。
ライブビューをMacに表示・録画する
続いて、OM-D E-M1+OM-D Webcam Betaを使用して、ライブビューの映像をMacに表示・録画してみました。
- カメラ:OM-D E-M1
- レンズ:M.ZUIKO 17mm F1.8
- LEDリングライト:あり
- QuickTime Player:
- OM-D Webcam BetaをMacにインストール(ダウンロードページ)
- OM-DとMacをUSBで接続してPCコントロールを選択
- ファイル/新規ムービー収録
- 録画ボタン右をクリックして「OM-D Webcam Beta」を選択
iPhone, OM-D共に、上記の操作でMacのQickTime Playerのウィンドウにライブビューの映像を表示・録画することができた。OM−Dとの接続は「OM-D Webcam Beta」のインストールが必要です。現時点では、macOS Big Surに正式対応していません。macOS Catalinaで動作を確認。マクロレンズなどを付けて、大画面で細部を確認したいときに便利かも。
iPhoneの場合は、ライトニングケーブルをMacに繋ぐだけでQuickTime Playerに認識される。充電もされるので一石二鳥です。
Windows PC向けには「OuickTime Pro for Windows」があるが、2016年にサポート終了とのことで現在は購入できず。Windows10 標準の「カメラ」アプリで使えると便利だが認識されなかった。
OLYMPUS Captureもライブビュー表示できる。クイックに画面に表示・録画したい時はQuickTime Player、リモートでカメラの設定をコントロールしたいときはOLMPUS Captureという使い分けになりそう。
暫定策:Big SurでOM-D Webcam Betaを認識させる
正式版リリースまでの暫定策として、以下のcsrutilコマンドでSIPの「ファイルシステム保護」を無効化すると、Big SurでもOM-D Webcam Betaを使用できた。csrutilがcommand not foundとなる場合は、実行するためにEl Capitan以降の起動ディスクが必要です。
- Macを終了する
- Macの電源On
- command + Rを押し続ける(起動ディスクを使用する場合はOptionキー)
- リカバリーモードが起動するのでユーティリティ/ターミナルを起動
- csrutil enable --without fs を実行する ※再度有効にする場合はcsrutil enable
- Macを再起動
OM-D用DCカプラー購入
ライブビューを長時間表示・録画できるようにOM-D用DCカプラーを注文してみました。
- OM-D E-M1/E-M5II用DCカプラー
- USB電源ケーブル
- OM-D E-M1 Mark II用 DCカプラー
No. |
メーカー |
商品名 |
船便 |
注文日 |
お届け予定日 |
納品日 |
1 |
Baoblaze@Amazon |
BLN-1 DCカプラー |
CHINA POST |
1/31 |
2/16-27 |
2/9 |
2 |
PDyammy@Amazon |
BLN-1 USB電源 |
CHINA POST |
1/31 |
2/17-28 |
2/10 |
3 |
Ringteam
Tech@AliExpress |
BLH-1 DCカプラー |
CHUNGHWA POST |
1/30 |
2/12-19 |
2/17 |
川崎東郵便局が開局 東扇島発展に期待の声も | 川崎区・幸区 | タウンニュース
この記事を読む >>
おまけ:Amazonベーシックの上部アームに三脚ネジ(軽量アクセサリー向け)
- エツミ カメラネジ長 | Amazon
- エツミ ネジ付きシュー | Amazon
Amazonモニターアームの「上部アーム」にも三脚ネジを仕込むことができる。「上部アーム」のブラケットカバーを外すと、下部アーム側に内径25mmの穴。上部アーム側には20mmの穴が開いています。ここに、定番のカメラネジアダプターを上下から挟み込むだけで完成です。カメラネジ長は、ローレットに両面テープを貼り付けてから差込むと脱落しにくくなります。
軽量アクセサリー向けの用途に限定されますが、モニターアームのデッドスペースを有効活用できるので気に入ってます。
これもあると何かと便利です。 |
おしまい