2020年8月8日土曜日 更新:

デジタル一眼カメラ用レンズのズームリング回転方向

かなり今更感が強いのだが・・デジタル一眼カメラ用レンズのズームリングの回転方向が各社違います。なんてことを電気屋さんで気づいた。



シグマとタムロン

お店にはシグマのFとEFマウント用の100-400mm F5-6.3が置いてあったので、重さやズームリングの操作を確かめていたんです。結果、すごく気に入ってしまった。マイクロフォーサーズ版の100−400mmは色々と機能強化されているし、これは人気レンズになるのではないか、と思った。

大きさはM.300mm F4 IS PROに近い
フードはMADE IN JAPAN!(40-150mm用に予約注文してみた)
使用イメージ


で、隣にタムロンの望遠ズームがあったので、なんとなく手にとって違和感・・ズームリングの回転方向が異なる。「みんなが言っていたのはこのことか!!」と、この問題にやっと気づいた瞬間でした😅


時計回り

  • ニコン
  • ソニー
  • パナソニック
  • 富士フイルム
  • ペンタックス
  • タムロン

Pros:
  • 最大径の大きいレンズは手持ち撮影のとき一気に回しやすい
  • 焦点距離を「右から左」に読むのでギミックとして面白い


反時計回り

  • キヤノン
  • オリンパス
  • シグマ

Pros:
  • 距離指標と同じく焦点距離を「左から右」に読める
  • 手持ち撮影で広角から望遠時に脇が締まる
  • 放送・シネマ用レンズと同じ回転方向


MFTとニコン

オリンパスとパナソニックのズームレンズを所有しているが、今まであまり問題視していなかった。マイクロフォーサーズのレンズは最大径が小さいものが多いし、フォーカスリングの回転方向はカメラの設定で統一できます。でも、、、無意識に混乱していたに違いない。

ニコンは距離指標も「右から左」に読む仕様になっていた。日本は戦前までは縦書きが主流だったので、「右から左」に読む文化でしたね。戦後、英文を和訳する際に見づらいので、横書きは「左から右」に変わっていきました。


 
 

シネレンズ

放送・シネマ業界の人達の多くは「下に下げれば寄る」という動作に慣れ親しんでおり、富士フイルムのシネマカメラ用ブランド「フジノン シネレンズ」のズームリングは反時計回りとなっている。


5段の手ぶれ補正内蔵・メカニカル風フォーカスリング機構を搭載するオリンパスの12-100mm F4が、放送・シネマ業界でBMPCC4K/GH5S/GH5用の鉄板レンズと言われているのも頷ける話である。



絞りリングは例外?

オリンパスのフィルム一眼レフ時代のOMレンズの絞りリングは、左端が最小絞りで右端が開放F値となっている。今となっては数字を逆に操作するという面白さがあるが、それより写真は「絞れるだけ絞るべし」という鉄の掟があったと想像する。

デジタルになって色収差の問題がほぼなくなり、みんなが開放F値の写真を楽しむようになった。それで、絞りリングは普通に「左から右」に数字が並ぶようになったのだろう。



「Auto」の位置が時代を表しており、大ズミは最小絞りの隣りに「A」が設置されている。マイクロフォーサーズ以降は、開放F値の隣に「A」が置かれるようになりました。

と、思ったんだけど、OM以前に発売された「F.Zuiko 38mm F1.8」の絞りリングを見たら普通に「左から右」でした。😅あらっ




理想の2マウント体勢

以上のことから、センサー毎の特徴を活かす2システムを組むのであれば、以下の構成がベストか。距離指標が「右から左」のニコンとペンタックスも相性が良さそうだ。

  • キヤノンRF/MFT-Olympus(Panasonic単)
  • シグマL/MFT-Olympus(Panasonic単)
  • ソニーFE/MFT-Panasonic(Olympus単)
  • ニコンZ1桁機/ペンタックスK2桁機(APS-C)
  • ペンタックスK1桁機/ニコンZ2桁機 

ん?ソニー、ニコンのカメラでもシグマレンズを購入すれば、反時計回りに統一できてしまうぞ。怖ろしい会社やで、シグマはん。