REASON 1 - 既存のカメラには十分な性能がある:→Yes and no
確かに所有するE-M5という7年前のカメラは、時代ゆえの独特の粒状感を持つカメラであり、これをアートとして使用し続ける写真家がいたとしてもなんら不思議ではない。しかし、立ち止まって新製品を造り続けることをやめた時こそ写真文化が終わる。「私が思う最高の写真機」は十人十色であり、コンシューマー向けに様々な新製品が今後も登場することでしょう。
これからも、ヒット商品のキーパーソンは女性ではないか。E-Pシリーズのデザインはずっと秀逸だし、PEN-Fのバリアングル液晶の新機構を考えたのは女性だと聞いた。写真を撮るのが上手なのも女性ですし。ところで、"デニムブルー"のE-PL10を発売しないのは何故だろう。
REASON 2 - デジタル一眼カメラへの関心が消えつつある: →Yes
これは完全に同意。
スマートフォンカメラが優秀なのは、1.写真を撮る→2.現像(加工)→3.プリント(SNS投稿)という一連のワークフローが1つのデバイスで完結しているからでしょう。加工するアプリも豊富にありますし、デジタル一眼カメラ離れが年々拡大しています。
先進的な自動撮影が得意なメーカーもあれば手動撮影を重視しているメーカーもあります。ここ数年は、専門家向けに特化した高級カメラを造る傾向にありますが、もう一度、以前のカメラユーザーが注目するような製品作りが必要になると思います。
REASON 3 - ソーシャルメディアの自撮り文化: →Yes and no
現在のSNSの低解像度写真では本当の素晴らしさは伝わりにくいし、写真の見せ方もあまり変わっていません。これは、インフラの整備を待つと同時に圧縮技術の標準化を考えるべきなのかもしれない。Adobeが2004年に発表したDNGフォーマット統一は、一つの解かもしれません。ほとんどのカメラメーカーが独自RAW形式を採用し続ける理由とは?デジタル補正前提のレンズ設計やオンチップノイズ除去技術は悪でしょうか。
身近なところでは、スマートフォンアプリからAirPlay&Bluetooth接続で、撮影した写真や動画をテレビの大画面で見れると嬉しい。現状は、高画質をアピールするときに手間がかかり過ぎている。
1つエピソードを紹介します。妻は以前、「思い出は自分の目に焼き付ける方が好き」と言っていたが、子供たちの4K映像をテレビで見せたあと「記録すべき」と180度意見が変わった。しかし、デジタル一眼カメラを貸し出す機会は増えたものの、今でもスマホの方が優勢です。
REASON 4 - 写真表現は停滞している: →No
ここはYesかもしれませんが、敢えてNoです。以前、同じように問題提起する日本の写真家の記事を某雑誌で読んで、釈然としない気持ちになりました。カメラメーカーには天才設計者がいて、革命的な写真家の存在が必要なのでしょうか。しかし、写真には芸術性だけではなく記録としての価値もある。写真に救われた経験を持つ人が、数多くいることを忘れてはいけない。
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