2018年8月16日木曜日 更新:

苔の森と天狗岳トレッキング

8月10、11日に登山仲間と天狗岳に行ってきました。台風一過の翌日でしたが、山の天気予報が直前に「登山指数A」と変わった北八ヶ岳。登山道入口の白駒池周辺は「苔の森」が広がっていて、2日かけてぐるりと散策したことになります。



「苔の森」散策マップ


初日は、白駒池駐車場をスタートして中山展望台を抜けて天狗岳へ向かいました(赤色)。根石岳近くの根石山荘で一泊した後、二日目は天狗岳を下山して中山の分岐からニュウを経由して白駒池駐車場へ(青色)。このルートで、10箇所の「苔の森」のうち半分を巡ることができました。白駒池の周りは木道が整備されているので、普段の服装で来ている観光客の方も沢山いらっしゃいました。




急勾配の「高見の森」


木道の「白駒の森」を抜けて、白駒荘から高見石小屋周辺は「高見の森」と呼ばれていています。台風の影響か、急勾配で湿ったガレ場に大苦戦。つるっと滑る石の上を慎重に歩きます。瑞々しい苔の群落が見事なこともあり、なかなか先に進めません。










白駒荘から高見石小屋まで45分ほどで到着。ここには、大きな岩が積み重なってできた展望台があります。看板には登る前に荷物を小屋に預けることをお勧めしていますが、少なくともストックはしまっておいた方が良さそうです。猿になった気持ちで岩場をてっぺんまでよじ登ると、森の中にぽっかりと浮かぶ白駒池を一望できます。






高見石小屋の案内図を見ると、苦労して登ってきたルート(赤色)よりなだらかな「カモシカの森」を通るルート(青色)がありましたΣ(゚Д゚) どちらのルートでも登りが60分、下りが40分です。ゆるハイクであれば、「カモシカの森」を登り、「高見の森」を下るルートが楽ちんかも。





だらだら登りの「オコジョの森」


高見石小屋〜中山展望台までは緩やかな登りですが、足元はガレ場が延々と続きます。木漏れ日が苔に射して綺麗だったのですが、いやはや距離が長くて疲れました。登り70分、下り45分のルートですが、中山展望台の到着は100分後。休んではパシャリ、休んではパシャリとしているうちに、30分近く撮影に夢中になっていたようです。






写真:OM-D E-M1 Mark II + M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO




なぜ頂上を目指すのか?


頂上が近づき、息が苦しくなってくると「なぜ頂上を目指すんだ?」という自問自答が始まります。今回は準備不足なところもあったので、日頃の不摂生を何度も反省しました。立ち止まっていてもしょうがない。息を整えて、歩幅を狭めて一歩一歩前に進む。頂上には絶景のご褒美がありますから。













東天狗岳頂上に到着


しかし、この日の東天狗岳の頂上は一瞬だけ青空が覗いたり、根石岳側の霧が晴れるくらいでした。西天狗岳の山頂までは20分ほどですが、明日の天気に期待して根石岳山荘に向かって下山することに。ここは頭を切換えて、今夜の星空に期待です。






根石岳山荘までは、もう一山越えなければなりません。根石岳をうんしょと登って頂上に到着したとき。また一瞬だけ霧が晴れて、天狗岳が姿を表しました。17mmでは狭かったので、慌てて8mm F1.8 Fisheye PROにスイッチ。数枚撮影したら、また真っ白になって天狗岳は消えてしまった。この写真が、この日一番の元気が出た瞬間でした。






二日目は濃霧スタート


お風呂に入って夕食後にすぐ寝てしまったが、22:30に起床。もちろん狙いは新月の星空です。天気予報アプリとにらめっこしながら1:30位まで粘りましたが、ずっと嵐でしたOrz、、、悔し涙で枕が濡れた。かどうかは定かではありませんが、ここの布団はふかふかで朝までぐっすり。食事も美味しくて最高でした。






ドコモ vs ソフトバンク


根石岳周辺の通信はドコモの圧勝でした。ソフトバンクは圏外で明日の天気を調べることすらできません。ただ、4Gが繋がるドコモですが時折3Gになったりもしますし、ウェブの閲覧は遅く不安定。また、アプリのダウンロードは何度も繰り返す必要がありました。天気アプリは、事前にダウンロードしておいた方が良さそうです。

てんきとくらすが「登山指数A」となり今回の登山を決行した訳ですが、振り返ってみると確かに涼しくて快適な登山でした。しかし、Yahoo天気の雨雲レーダー、GPV、Windy共に雨雲の予想は精度が高いことは分かったが、山頂付近で星空を撮影するための濃霧予報は何を見れば良かったのだろう...今後の課題ですね。




山小屋に電源コンセント?


事前情報で根石岳山荘には電源コンセントがないという話だったので、10,000mAhのUSBモバイルバッテリーを持参しました。充電回数はiPhone8で10000x0.6/1820=3.3回程度。しかし、根石岳山荘に電源コンセントは沢山ありました。家族や友人に電池を貸すことがなければ、登山は5,200mAh(5200x0.6/1820=1.7回)で十分かなと思ったり。

OM-D E-M1 Mark II用のバッテリーは、Wi-Fi接続でじっくり閲覧してスマホに転送したりするとみるみる減っていくが、大容量になったのでとても頼もしい。折角持ってきたしと寝床で予備バッテリーと交換したが、下手すると2日を1本で足りたかもしれん。動画撮影や嵐タイムラプスをやってもよかった?




天狗の奥庭で突然の快晴


朝から濃霧で、カメラは一旦ザックに入れました。東天狗岳は昨日と同じ状態で真っ白。西天狗岳に行くのは止めて、白駒池方面に下山することにしました。折角なので、すりばち池を見てからニュウへ行こうとなったのですが、天狗の奥庭を歩いているときに突然の晴れ間です。「10時頃に出発していたら天狗岳の頂上最高だったね」と話して、振り返ったら天狗岳にもう雲がかかっていました。












泥多めの「にゅうの森」


下山道は、中山を右折してニュウを目指しました。緩やかな下りですが、時折、険しい岩場もあります。登山道に休憩ポイントが作られていないので、距離はすごく長く感じます。ニュウまでのルートは、登り下り共に1時間。白駒池に近づくと泥の道になり、巨大な倒木に目を奪われました。







最後は”ニュウ”で締め


最終目的地のニュウへ。何だろう、、、ここは。パワースポットかもしれません。岩に座って、ずっと景色を眺めていられます。最後はニュウとコケ丸に元気をもらって笑顔で下山しました。








写真:OM-D E-M1 Mark II + M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO、M.ZUIKO 8mm F1.8 Fisheye PRO(広角モード)





ジブリな「もののけの森」


ニュウから「もののけの森」までは登り下り共に70分です。もこもことした苔の風景がとても不思議な雰囲気です。「苔の森」をぐるりと周って終わってみれば、すっかり苔に魅了されてコケ丸ファンに。青苔荘でコケ丸ストラップを購入して、もちもちとした山菜そばを美味しくいただきました。






写真:OM-D E-M1 Mark II + M.ZUIKO 8mm F1.8 Fisheye PRO(広角モード)





アクセス


🚗白駒池駐車場(住所:長野県南佐久郡 佐久穂町八郡、国道299号線沿い)
見頃:7月〜9月頃

 

 


行程


【一日目】白駒池駐車場~白駒池~高見石~中山峠~東天狗岳(2,640m)~根石岳(2,603m)~根石岳山荘
【二日目】根石岳山荘~根石岳~東天狗岳~摺鉢池~中山峠~にゅう(2,352m)~白駒池~白駒池駐車場

距離:13.5km

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