デジタルカメラのフラッシュ同調速度が分からなくなるのでメモです。✍️
フラッシュ同調速度 一覧表
電子シャッターの撮影時に見られる「ローリングシャッター現象」は、イメージセンサーが上から下へ(または左から右へ)順次露光・読み出しを行う電子シャッター方式のカメラで発生します。流し撮りで背景が斜めに傾いたり、プロペラや車輪など回転する物体が歪んで見えたりする現象です。これは高速で動く被写体や、カメラ自体が動く場合に顕著に現れます。フラッシュ同調速度自体はこの問題の直接的な解決策にはなりませんが、電子シャッターで高速なフラッシュ同調が可能なカメラは一般的に高性能な撮像システムを持つため、結果としてローリングシャッター現象が低減される傾向にあります。
- メカ:1/200〜250秒、ほぼ歪みません
- 電子:1/100秒以上+αでほぼ目立たなくなる(と言われています)※OM-1は読み出し方を工夫することで従来機より約1段分の歪み低減を実現しています(2022/10/27、フジヤカメラ)
カメラ名
| メカ(秒)
| 電子(秒)
|
OM-1 Mark II(積層+α) |
0.004 |
0.01 |
OM-1(積層+α) |
0.004 |
0.01 |
0.004 |
0.02 |
|
0.004 |
0.02 |
|
0.004 |
0.02 |
|
0.004 |
0.02 |
|
α9 III(参考:グローバルシャッター) |
na |
0.0000125 |
Z 8(積層) |
na |
0.004 |
Z6III(部分積層) |
0.005 |
0.016 |
EOS R1(積層) |
0.005 |
0.003 |
EOS R5 Mark II(積層) |
0.005 |
0.006 |
α1(積層) |
0.0025 |
0.005 |
α1(積層)APS-C mode |
0.002 |
0.004 |
撮影時の注意事項
- OM-1およびOM-1 Mark IIは「電子シャッター使用時:1/100秒(~ISO12800)、1/50秒(ISO16000~)、ISOブラケット時は1/50秒」とあるので空中戦のISO感度上限はISO12800までに抑える
- OM-5は「電子シャッター使用時: 1/50秒(~ISO6400)、1/20秒(ISO8000~)、ISOブラケット時は1/20秒」とある。空中戦やプロペラ機は基本的にメカシャッターで撮影を行い、プロキャプチャーや1/8000以上のシャッタースピードなど電子シャッターで撮る必要がある場合はISO6400に抑える、背景は空など歪まない背景を選ぶ、レーシングカーはコーナーを狙う、流し撮りは縦位置で撮る、パンニング撮影を行うといった工夫で歪みを低減できる可能性はある
- ニコンはとるならさんの検証結果が興味深い内容で同じ積層センサーのZ 8がOM-1と同等の結果となっている(2023/11/24、とるなら)
- パナソニックは電子シャッターのフラッシュ同調速度を明記していないが、とるならさんの検証によるとG9PROIIはE-M1X世代と同等のようです(2023/12/2、とるなら)
- 同時露光一括読み出し方式のα9 IIIを参考までに掲載しました。
- 写真家の中野耕一氏によると「Z8は電子シャッターでもフォーカルプレーンシャッターよりは若干歪む程度」とのこと(2023/11/8、X)
- 上記は天草エアラインのATR 42-600と、海上保安庁のBombardier DHC-8-300(通称「Dash 8」)との比較になる。