2015年12月6日日曜日 更新:

電子シャッターは実用できる?OM-D E-M1 Ver.4.0の動体追従性能

2015年11月26日にOM-D E-M1のファームウェア Ver.4.0がリリースされました。

動体で電子シャッター?

盛り沢山のアップデートの中で、個人的に一番気になったのが電子シャッターの実用性です。演奏会などで、シャッター音を出したくない時に使うのが本来の目的のようですが、動体撮影ではどの程度使えるものなのか検証しました。



歪みを出さないコツ

電子シャッターを使用して最初の1週間は、「低振動モード0秒のようにシャープに撮れるなぁ」というのが第一印象。カメラをゆっくり動かして被写体を捕捉する場合は「ローリングシャッター歪み」の問題は発生しないようです。




電子シャッターのメリット

以下は動体ではありませんが、、、無音なので連写Hで野鳥が逃げません!これまで、シャッター音で何度悔しい思いをしたことか。これは本当に待ち望んだ機能であります。(。-人-。) アリガタヤ~

連写しても逃げません(^^♪


像面位相差AFの動作条件

メカC-AF + 連写Hでシャッターを切っている間だけ、37点の像面位相差AFの枠が表示される点についてオリンパスサポートに確認したのですが、従来通り全てのモードでC-AF + 連写H/Lは像面位相差AF(マイクロフォーサーズレンズの場合は+コントラストAFを併用)が動作しているとの事です。ただし連写速度についてはメカシャッターと電子シャッターで違いがあるので、詳細は「OM-D E-M1の動体AF機能一覧」の”◆連写H/L設定”を参照してください。
 

12月某日、曇天

  • カメラ:OM-D E-M1
  • レンズ:M.ZUIKO 40-150mm F2.8 PRO + MC-14
  • 被写体:バイク
  • AF設定:C-AF + 連写H, グループターゲット, 顔優先AF ON, AFロックオン強
  • 測 光:デジタルESP測光

「ローリングシャッター歪み」をどうしても体験したかったので、もう少し動きの速い被写体で検証したのが以下です。前回の運動会の反省を踏まえて、今回は「デジタルESP測光」、「AFロックオン強」で撮影。親指AFを割り当てたAEL/AFLボタンでAFをスタートさせて、EVFで被写体の捕捉を確認したあとにシャッターを切り続けました。

No.
焦点距離
連写枚数
AF方式
合焦率(%)
成功
失敗
コメント
1
95mm
36
電子
100
36
0
構図内に他の動体無し。
2
77mm
35
メカ
100
35
0
構図内に他の動体有り。

規則正しい動きの被写体なので失敗は電子・メカ共に0枚。しかし、電子シャッターは、これでもかというくらい全コマで写真が傾きました。現時点では、モータースポーツ系で電子シャッターは禁じ手となりそうです。ただし、次世代CMOSセンサーは読み込み速度が向上しているようなので、解決するのは時間の問題かもしれません。

全コマで「ローリングシャッター歪み」が発生
メカシャッターでは問題なし


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