もはや秋の恒例行事となりつつあるオリンパスOM-Dの最新ファームウェアが発表されました。リリース時期は2015年11月下旬を予定しています。
E-M1 Ver.4.0
OM-D E-M1の競合機種であるパナソニックGH4が搭載している静音撮影モード(電子シャッター)と映画フィルム撮影用の規格24p(23.98p)のフレームレートに対応しただけでなく、E-M1発売以降のオリンパスの新製品に搭載されたほとんどの機能が、この最新アップデートにより無料で使用できるようになります。
E-M1に搭載される機能一覧 |
- E-M5 Mark IIの「フォーカスピーキング」4色対応
- E-M5 Mark IIの1/8~1/16000秒の電子シャッターと「静音撮影モード」
- E-M5 Mark IIの「低振動モード0秒」の連写撮影
- E-M5 Mark IIの5軸手ぶれ+電子補正によるムービー手ぶれ補正
- E-M5 Mark IIの複数のフレームレート対応(24p(23.98p)/25p)およびタイムコード記録
- E-M5 Mark IIの設定メニューのカーソル位置記憶
- E-M10 Mark IIの「フォーカスブラケットモード」
- E-M10 Mark IIの「OVFシミュレーションモード」
- E-M10 Mark IIの「4Kタイムラプスムービー」
- E-M10 Mark IIの OI.Shareのライブコンポジット撮影
- TG-3の「深度合成モード」(*E-M1のみ)
- (新機能)「OLYMPUS Capture1.1」対応
- (新機能)動画編集「スレートトーン発生」機能
- (新機能)カメラとリニアPCMレコーダーの記録開始/停止の同期
- (新機能)MFクラッチの有効/無効の切り替え
E-M5 Mark II Ver.2.0
今年の春の時点では、フラッグシップ機のE-M1だけがこの恩恵を享受できる話でした。しかし、今回のアップデートでは、ミドルレンジのE-M5 Mark IIにもE-M10 Mark IIの新機能がフィードバックされます。機種毎の差別化は多少残るものの、下位モデルが上位機種を下克上するという図式は終わりを迎えようとしている。
E-M5 Mark IIに搭載される機能一覧 |
- E-M10 Mark IIの「フォーカスブラケットモード」
- E-M10 Mark IIの「OVFシミュレーションモード」
- E-M10 Mark IIの「4Kタイムラプスムービー」
- E-M10 Mark IIの OI.Shareのライブコンポジット撮影
- (新機能)動画専用ピクチャーモード「Flat」/動画用高感度ノイズ低減(*E-M5 Mark IIのみ)
- (新機能)「OLYMPUS Capture1.1」対応
- (新機能)動画編集「スレートトーン発生」機能
- (新機能)カメラとリニアPCMレコーダーの記録開始/停止の同期
- (新機能)MFクラッチの有効/無効の切り替え
今回のファームウェアアップデートサービスの拡大や最近始まったOM-D外観カスタマイズサービスは、カメラが元々持っていた嗜好品としての魅力をOM-Dシリーズに取り入れようとしているのでしょう。最新機種は引き続き無料で、一線から外れた旧機種は有料で機能追加できるサービスがあっても面白いですね。そんな、カメラ好きの心をくすぐるサービスが次々に生まれてきそうな予感がするニュースでした。ちなみにE-M10 Mark IIの目玉機能である「AFターゲットパッド」の上位2機種への追加は未定との事です。
関連リンク
デジカメ2年で市場半減 脱スペック競争で嗜好品目指す - 日本経済新聞
2000年代には右肩上がりで成長を続けきたデジタルカメラ市場が岐路に立たされている。2012年後半から出荷台数は減少の一途をたどり、わずか2年で市場は最盛期の1億台の半分の規模にまで縮小してしまった。頼みの綱だった単価の高いレンズ交換機も、出荷台数・金額ともに減少に転じている。このまま策を講じなければ、スマートフォン(スマホ)に飲み込まれるのは間違いなさそうだ。生き残りを賭けた、カメラメーカー各社の新提案を紹介する。