単純にカメラの稼働時間を計測すれば、バッテリーの消費で疑問に思っていたことは全て解消するはず。ということで、これが最後の検証生活とすべくバッテリー消費時間の測定を行った。
バッテリー消費の検証内容
今回の検証は、以下の3つ。新旧のライブビュー撮影と旧機種のOVFで完全にカメラが停止するまでを計測する。そして、前回の追加で、モニターの明るさ設定による電圧の減少を測定した。
- ライブビューのバッテリー消費時間
- OVFのバッテリー消費時間
- 明るさ設定による電力消費
- ライブビューのバッテリー消費時間
まずはじめに比較用として、E-420のライブビュー撮影時間を計測した。E-420はスリープ時間をOFFにできるので基本放置でOK。
結果は、約2時間14分。放電終止電圧は、6.45V。E-420は、満充電のときの電圧が8.4Vなので8.4Vから少しづつ緩やかに減少して、6.45Vでバッテリーの電力供給が停止したということになる。
昔のLV撮影は電池食います
続いて、OM-D E-M5のフレームレート設定:高速でLV撮影の計測を開始。こちらは前回の設定を踏襲した。OM-D E-M5(FW1.2)はスリープ時間をOFFにできないので、ダイヤルを時々回して停止しないようにした。
結果は、、、約3時間6分。
高速モードで約3時間6分を達成 - OVFのバッテリー消費時間
E-420のOVF+スーパーコンパネのバッテリー消費時間を計測する。これは一眼レフの光学ファインダーの実力を再認識するために行った。結果 は、断トツの約4時間58分を記録。終止電圧は6.25Vで、LV撮影時より0.2V 多く使用できたことになる。電気を節約すると、バッテリーを長く使用出来る場合があるようだ。
- 明るさ設定による電力消費
液晶の明るさを抑えると節電になると言われている。内蔵EVFと有機ELの明るさ設定を最低にして5分毎20分まで電圧の減少を測定した。その結果、有機ELの明るさを-2に設定すると+-0と比較して約1.1倍の稼働時間になることが分かった。
また、E-M5のマニュアル105ページには、撮影をしなくても電力を多く消費する条件が3つ紹介されている。この中の1つ「長時間モニターで画像を表示した場合」について、電圧の減少を測定したところ、特にLV撮影を上回る電力消費はなかった。とにかく、「カメラを使わない時はモニターを消すことが重要」と解釈すれば良さそう。
撮影をしなくても電力を多く消費する条件
- シャッターボタンを半押しして、AF動作を繰り返す。
- パソコンやプリンタとの接続時。
- 長時間モニターで画像を表示する。→モニターを消すことが重要!
終止電圧は6.52V |
E-M5設定別の推定稼働時間
OM-D E-M5設定別の稼働時間を纏めると下表のようになる。前回の測定結果で、フレームレート設定:高速は標準の約1.2倍の電力を消費するようなので、標準の3.1hr x 1.2=約3時間43分を使用できる計算になる。更に有機ELの明るさを-2まで下げれば、3.72hr x 1.1=約4時間5分まで使用できる計算になる。 (※推定の稼働時間は終止電圧が6.52Vの場合を想定。)
つまり、No.2、3のデフォルトの設定に多少カスタマイズするだけで最大約1時間の差が出ることが判った。尚、No.5のEVFの明るさ-7は、スタイルなども変えて測定してみたが、どうやっても改善しなかった。
actual: blue, estimated: green (If end volt is 6.52V.) |
OM-D E-M5おすすめの省電力設定
上記のノウハウを反映したのが、以下の設定である。No.1-4まで、モニターの電力消費を抑えるための工夫です。特にNo.5で高速にする人は、その他の項目は設定しておいて損はないでしょう。
- セットアップメニューのモニタ調整:明るさ-2
※EVF派の人向け
- 同メニューの撮影確認:Off
※確認したい人は0.3-0.5秒までに抑える
- カスタムメニューD.のバックライト時間:8秒
- 同Dのスリープ時間:1分
- カスタムメニューJ.のフレームレート設定:標準
※動体を撮影する時は:高速
また、以下は省電力に反する設定だが、こうしないと撮影に支障が出たのでご参考まで。
- カスタムメニューJ.の内蔵EVF自動切替設定:On
※Offにするとこの機種の魅力が半減する EVFと背面スーパーコンパネが好きなんです - 同Jの自動電源Off:Off
※この機能で電源Offするとフリーズする(F/W1.2) ような気がする・・
2012年9月29日更新
子供の運動会にて、No.5のみ高速にして朝9時から全競技の撮影を続けたところ、13時にバッテリーが切れた。 昼食の時間などを考慮すると、上記の推定3時間24分は妥当な結果のようです。
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