2016年2月20日土曜日 更新:

OM-DとPENで星景写真を撮影しよう!〜実写編その2〜

マイクロフォーサーズのレンズラインナップにF2.8以下の明るい広角レンズが充実してきた。OM-DとPENにはライブコンポジットやLVブーストなど夜間撮影に便利な機能が搭載されていて、気軽に星景写真を楽しめる環境が整いつつある。星景撮影を始めて、色々調べたことや体験したことをご紹介したいと思います。今回は、実写編その2です。

When You Wish Upon a Star
OM-D E-M1 + フィッシュアイPROで撮影


近場の星空スポットを見つけよう

星景写真を始めた頃は、満天の星空を撮影するために有名な高所の天体撮影スポットに遠出して撮影していました。しかし、山の天気は予報通りになることは稀で、気持よく撮影できる日は滅多にありません。転機が訪れたのは、旅行先での出来事。夜空には、明るい月が煌々と輝いていて、最初はガッカリしました。しかし、振り返って反対側の空をみると、たくさんの星がキラキラと瞬いています。そこで、月明かりや街灯がフレームに入らない暗がりの場所を探して撮影したところ、この日の星空を撮影することができました。光害が多くて無理だと思っていた平野部でも、森の木陰など星がよく見えるところは必ずあるので、最初の数回は近場のマイスポットを見つけて練習することが大事かなと思います。冒頭の写真は、私と子供達が昔遊んだ思い出の場所です。あいにくの曇空でしたが、撮影中は有名な天体撮影スポットより安心感があり、星景写真でもお気に入りの場所となりました。

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自然のありのままを撮る

4Kタイムラプス動画や比較明合成(ライブコンポジット)を経験することで、最初は邪魔だと思っていた雲はタイムラプスでは必要不可欠な存在で、比較明合成は星の数が少ない都市部でも楽しめる撮影手法であることが分かりました。月が出てきたら撮影終了せずに写真を撮るようにもなりましたし、恒星や惑星について撮影後に調べたりするようにもなりました。相手を熟知した上で、自然と対峙した瞬間の風景を如何にして撮るか、それが星景写真の楽しみの1つです。これは普遍的な話で、どの被写体に変わっても同じ話なのかもしれません。


Go around and around, original version
比較明合成 OM-D E-M1 + フィッシュアイPRO

「月と金星」

 

何が何でもRAWで撮る

最初の頃は闇夜が怖かったようで暗い夜空を表現していたのですが、今は明るく現像するようになりました。星景写真は、短期間で好みが大きく変わると思うので、RAWファイルで撮影しておくことをお勧めします。RAWファイルがあれば、いつでもOM Workspaceで細かく設定を変えて現像が可能です。プレビューは速度優先で星が潰れて表示されるのですが、実際は設定通り綺麗に現像できます。※NRを忘れずに!

現像前に確認したいときはこのボタンを押す


ただし、適正露出で撮影してあることが大前提です。露出時間は撮影条件によって変わります。下図は、フィッシュアイPROのISO感度と露出時間の関係です。より多くの星を写すためには、ポラリエスカイメモSなど星を自動追尾する赤道儀が必要になります。動的な4Kタイムラプス動画や星雲撮影も楽しめるようになるので、心揺れ動く毎日です(^^;;

フィッシュアイPROのISO感度と露出時間の関係

機材は2セット欲しくなる?

4Kタイムラプス動画や比較明合成を始めると、同じ機材がもう1つ欲しくなります。「明るい広角レンズがもう1本あれば捗るだろうな」と考えたらもう終わりで、三脚がもう1つ欲しくなります。最近では、控えのバッテリーホルダーの空きを埋めようかとか、より暖かいインナーウェアがあればフットワークが軽くなって快適に撮影できる等、余計な事まで思案するようになりました。どうやらこの世界にも楽しい沼が待ち受けているようです。

おそるべし!星景写真の沼




次回は、ポータブル赤道儀についてご紹介します。