2016年2月10日水曜日

OM-DとPENで星景写真を撮影しよう! 〜カメラ機材編〜

マイクロフォーサーズのレンズラインナップにF2.8以下の明るい広角レンズが充実してきた。OM-DとPENにはライブコンポジットやLVブーストなど夜間撮影に便利な機能が搭載されていて、気軽に星景写真を楽しめる環境が整いつつある。星景撮影を始めて、色々調べたことや体験したことをご紹介したいと思います。今回は、カメラ機材編です。


自由雲台に装着するクランプ購入

Peak DesignのスタンダードプレートをKTSの自由雲台とPIXIで使えるように大小2つ用意しました。クイックシュー付き自由雲台は、三脚ねじ穴のみのカメラに装着したい時に使用できないので、クランプ単体の商品があると知った時は目から鱗でした。カメラを簡単に固定装着できるクイックシューはあると便利でオススメです。
 
PIXIに似合う小さなクランプは結構数が少ない。L型プレートを縦位置に装着したときでもバリアングル液晶を開閉できる薄型タイプが好みです。
    左:汎用QR、右:DAC-X1

     
    2022年にPIXIからLeofotoの「MT-03」に移行しました。
     


    暗闇ではヘッドライトが大活躍

    登山やキャンプで愛用中のジェントスGTR-931Hを使用してます。撮影現場は真っ暗なのでLEDライトは必須です。特に両手が使えるこのヘッドライトは大変便利で、電池は単3のエネループが使用できます。目が慣れてきたらカメラの背後に置くと、簡易ランタンとしても使えます。また、周囲の人に自分の居場所を知らせて、安心感を与えることができます。


    ※撮影マナーとして「赤色ライト」にプチ改造しました。

     

     

    リモートケーブルはあると便利

    フォーサーズ時代に購入したオリンパスのリモートケーブルRM-UC1を被写体に応じて使用しています。使用するとシャッター時のぶれを回避できます。三脚にマジックテープで固定できるようにすると、待機中もリモートケーブルがぶらーんとならなくて良いです。適正露出を把握した後にセルフタイマーを使用するという方法もあります。この場合は低振動モード2sや12s(超望遠撮影時)を使用すればシャッターが切れるまでにボディの揺れが収まるのでリモートケーブルは不要になります。 






    マイクロフォーサーズの高感度性能は日進月歩で、日々進化しています。これから星景写真を始めるのであれば、可動式液晶モニター搭載の新型カメラを選べばOKです。星景撮影を支援するライブコンポジットとLVブースト2搭載のカメラとなると、E-M1X、E-M1(ver3.1), E-M1 Mark II、III、PEN-F、E-P7、E-M5 Mark II、III、E-M10 Mark II、IVになる。E-M5やPEN Lite、E-M10 Mark IIIで撮影する場合は、LVブースト1をONにします。こちらは事前にピント合わせを練習しておけば問題ありません。次回の実写編で詳しく説明します。



    F2.8以下の広角レンズを選ぶ

    長秒時ノイズは撮影後に消す事はできないので、個人的には常にAUTOでカメラが必要と判断したときは処理しておくべきではないかと思います。その分、撮影時間は2倍になるが、12mmの広角レンズであれば星を点で撮影できる露出時間は最大20秒なので、トータル40秒の時間は待てる感じでした。
     
    同じ条件で連続して何枚も撮影する場合は、OM Workspaceの「長秒時ノイズ低減」を使用できます。カメラにキャップを付けるなど光を遮断したあと撮影時と同じ条件で1枚RAW撮影しておけば、以降は長秒時ノイズをオフにして撮影できます。
     


     
     
    マイクロフォーサーズの明るい広角レンズは以下の製品があります。ベストチョイスは、1本で様々な広角の画角が楽しめて光害の多い場所では自由に画角を変更できるM.ZUIKO 7-14mm F2.8 PRO、次点でLUMIX LEICA 12-60mm F2.8-4, M.ZUIKO 12-40mm F2.8 PROでしょうか。コンパクト性を重視する場合は、M.ZUIKO 12mm F2.0やM.ZUIKO 8mm F1.8 PROがお勧めです。

    • M.ZUIKO 7-14mm F2.8 PRO
    • M.ZUIKO 8mm F1.8 Fisheye PRO
    • M.ZUIKO 12mm F2.0
    • M.ZUIKO 12-40mm F2.8 PRO
    • LUMIX LEICA 12-60mm F2.8-4.0
    • LUMIX X 12-35mm F2.8
    • LUMIX LEICA 12mm F1.4
    • NOKTON 10.5mm F0.95
    • PROMINAR 8mm F2.8
    • PROMINAR 12mm F1.8


    あたふたしながら撮った最初の星景写真




    レンズヒーターで結露防止

    12月深夜23時頃の撮影で外温度が下がった時に、初めてレンズの結露を経験しました。Amazonで1,300円のレンズヒーターを購入。急いで手に入れる必要はないですが、あると安心です。その他、外気温が0〜4度程度でPROレンズを使用する場合は、鏡胴が大変冷たくなるので、ボタン類の操作に影響しない薄手の手袋があると便利です。 最終的によく使うフィッシュアイPROは、DIYしちゃいました。

    画面右下が結露




    使用中のRAW現像ソフト

    一般的にはLightroomやPhotoshopが定番です。

    • OM Workspace --- 天の川のRAW現像に「かすみ除去」機能が便利です。
    • Pixelmator PRO(Macのみ)



    おすすめの本とワークショップ

    以下、実際に購入した本と受講したワークショップです。

    • Adobeセミナー:星景写真の季節感を出すホワイトバランス設定(春はグリーン、夏はマゼンダ寄り)などRAW現像の考え方が非常に参考になります。


    次回は、実写編その1です。